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良い人材を採用するための採用戦略5つのステップ

良い人材を採用するための採用戦略5つのステップ
  • 公開日:2024/08/24
  • 更新日:2024/10/28
藤村俊太郎
この記事を書いた人
藤村俊太郎

愛知県知多市出身。愛知県立明和高校→慶應義塾大学卒業。高卒採用のプロフェッショナル。年間5000件以上の採用をマッチングさせる転職サービスの開発・運用を経験。自社採用部署における、新卒採用の立ち上げ・採用広報部署の立ち上げ・社員定着戦略/仕組みの構築を行う。採用戦略の構築とインハウス化が得意。

”良い人材”を採用する戦略策定の5つのステップをご紹介します。採用活動の質を高め、再現性高く継続的にあなたの会社に合った人材の採用を実現させる方法となりますので、是非参考にしてみてください。ポイントは4W1H。詳しく解説していきます。

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採用活動を3つに分解する

採用戦略策定の5ステップの話に入る前に、採用活動について前提をおさえましょう。
採用活動は、3つに分けることができます。

①応募者を「集める」 

応募者を集めることが採用活動の成否に関わります。

②応募者を「見る/見極める」

集めた応募者が自社に合う人かどうかを見極めることも採用活動の一つです。

③応募者を「動機づける」

会社は応募者を見極める側でもありますが、応募者から見極められる側でもあります。
あなたの会社応募者から選ばれるには、「あなたにこそ当社が合っている」ということを応募者へ伝え、他社ではなく自社に入社する意思決定を促す必要があります。

この3点が採用活動を改善する際の切り口にもなります。
採用活動を見直す際には、どれか1点ではなく、3点全てを対象に考えます。

採用がうまくいかない際に、「応募が少ないから掲載する求人媒体を増やそう」といったように、3点のうちの一つだけを見直して終わり。というケースが多いように思います。

採用活動改善の切り口にモレが生じると、その切り口に関する問題が放置されてしまいます。
必ず3点の見直しを意識しましょう。

採用戦略策定の5ステップ

応募者を「集める」「見る/見極める」「動機づける」を再現性高く実現するメソッドが下の採用戦略策定の5ステップ(4W1H)です。

 

①WHY 何のために採用するか?(採用目的)

②WHO どのような人を採用するか?(採用人物像)

③WHAT 応募者へ提供できる価値は何か?(入社するベネフィットの提示)

④WHEN いつ伝えるか?(動機づけ&見極めプロセスの設計)

⑤HOW どうやって伝えるか?(募集手段の選定)

この5ステップを①から順に整理し用意することが大切です。
それぞれを詳しく見ていきましょう。

WHY 何のために採用するか?(採用目的)

人は、WHATではなく、WHYに心を動かされます

あなたの会社はどのような目的で事業をしているか。
そもそも何のために事業を行い、どのようなお客さんからどのような理由で選ばれているのか。
これからどのような想いで事業を発展させていこうとしているのか。
この言わば会社の存在意義、企業理念に共感する会社に入社したいと思うものです。

目的や信念があり、それをもとに展開しているサービスが社会から受け入れられるものです。
この点を応募者もあなたの会社に見出そうとしているのです。

実際に株式会社ディスコが発表している「就活性の企業選びとSDGsに関する調査」によると、大卒のデータではありますが学生側の選社基準で最も割合の高いのが会社の”社会貢献度”。

その社会貢献度の判断材料としてメインにしているのが「企業理念」です。

WHYを言語化するための切り口

WHY 何のために採用するか?を整理する切り口は価値観、信念の言語化です。
「会社軸」「社員軸」×「過去」「現在」「未来」のマトリクスで整理します。
図をご確認ください。

 

会社軸では、

過去:創業時の想い

現在:お客様に選ばれている理由

未来:どうなっていきたいか

を言葉にしていきます。

 

社員軸では、

過去:入社当時の想い

現在:働いている理由

未来:どうなりたいか

を言葉にしていきます。

創業時の想いや会社が大事にしている価値観。
社内で働くメンバーの感じている目的や価値、これからこの会社でどうなっていきたいと考えているか。
このようなインサイトに共感する応募者は、あなたの会社の採用すべき人材である可能性が高いのです。

「このような想いがあり」、「あるべき姿がある」ので、「そのためにあなたを採用したい」と応募者へ常に訴求していく姿勢を持つことが大切です。

WHO どのような人を採用するか?(採用人物像)

WHYを言語化できたら、次はそのような人(WHO)を採用すべきかを策定します。
あなたの会社のWHYを言語化することで、「会社や従業員のWHYに共感するのはそのような人か?」を考えられるようになります。

▼採用人物像の作成については、こちらの記事でも詳しくまとめていますのでご覧ください▼

 

今回はその他の作成方法もご紹介します。
採用人物像の設定については下の手順で行うことも可能です。

①要件の洗い出し

②要件の優先順位づけ

③ペルソナ設定

①要件の洗い出し

採用に関わる社内の人複数名で、どのような人材を採用すべきか思いつく限りアウトプットします。

社内にいる活躍人材の特徴からアウトプットをしたり、社内で足りていない人材の特徴をアウトプットしていきます。

後で優先順位をつけ削ぎ落していきますので、ここでは「本当にそれだけ?」と問い、なるべく多く出していきます。

②要件の優先順位づけ

要件を出せたら、一つ一つの要件に優先順位をつけます。
優先順位をつける切り口は下記の3点。

(1)価値観

先天的なもの。自社のWHYと親和性の高いものとなります。

入社後の育成では変えにくい要素ですので、入社前からしっかりと会社と合っているかを見る必要があるため、優先順位が最も高くなります。

 

(2)顕在スキル

後天的に身につくスキルで、入社時点では既に持っていなければならないスキルです。

 

(3)潜在スキル

後天的に身につくスキルで、入社後の教育、マネジメントを通して身に着けてもらうことができるスキルです。入社後に鍛えられる要素ですので、優先順位は低くなります。

 

内閣府がまとめた「企業の採用活動に関する実態調査」では、全国の会社の採用人物像の要素ごとの割合が出ています。
動向を知り、他社との差別化を図るためにも確認するのも良いでしょう。

③ペルソナ設定

要件の優先順位付けまでできたら、次にその人物像の解像度を上げるためにペルソナ設定を行います。
ペルソナ設定に際しては、「この人なら必ず採用する」というキャラクターにします。
下記の要素を書き出しイメージを深めましょう。

・氏名

・性別

・年齢

・居住地

・学校名

・希望している職種

・これまでの経歴、学校で力を入れていたこと

・部活動

・家族構成

・選社基準

・性格

・価値観

・趣味

・将来の夢、実現したいキャリア

・就活に際して不安に思っていること

作成したペルソナは採用に関わる社員に共有します。
ペルソナに扮した応募者社員を用意し、面接の練習を行うのも良いでしょう。

WHAT 応募者へ提供できる価値は何か?(入社するベネフィットの提示)

応募者に対して自社に入社することで得られるベネフィットを伝えます。
これまでのプロセスで何のために、どのような人を採用するかが整理されています。
その人があなたの会社に対してどのようなベネフィットを求めているのかを想像します。

ポイントは求職者の内面に徹底的に目を向けること。
応募者が求めている価値、自社が提供できる価値、他社では提供できない価値は何かを書き出し、USP(Unique Selling Proposition)を見つけることが理想です。

 

応募者へ提供できる価値を用意したら、応募者へは求人票、面談、面接を通してPREP法を用いて伝えていきます。
PREP(プレップ)法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の流れで伝える方法です。

 

P=Point(結論) 「あなたこそ、当社に合っているのです」

R=Reason(理由)「なぜなら~(あなたの求めている価値)」

E=Example(事例、具体例)「たとえば当社では~~(提供できる価値)」

P=Point(結論を繰り返す)「だから、あなたこそ当社に合っているのです」

 

効果的に応募者へWHATを伝え、自社への関心を深めてもらえるようにしましょう。

WHEN いつ伝えるか?(動機づけ&見極めプロセスの設計)

採用活動では、求職者が自社を知り、関心を持って応募を検討する段階から内定承諾・入職までに様々な接点があります。
それぞれの接点、タイミングごとに求職者の考えをどのような状態にするかを設計するのがWHENです。

下の画像はミズサキ株式会社が選考管理シートと呼んでいるものです。
あなたの会社でも、こうした求職者との最初の接点から入社までの間の各接点を検討しましょう。

より応募者を見極める必要があるなら面接回数を増やしてもよいです。また、応募者をさらに動機づけるためにカジュアルな求職者との面談を入れたり、複数社員が登場する社員座談会の機会を設けても良いでしょう。

↑各段階ごとに求職者に持ってもらいたい気持ちを考え、それを促す内容の接点にします。
また、誰が各接点を担当するかも検討していきます。

選考管理シートでは、これら接点ごとの数値化をしていくことがポイント。
1人の採用のためには、何人の面接、何人の応募が必要になるかを設計します。
これまでの自社のデータがあれば各歩留まりを記入し、目標数値も合わせて記入して整理するのが良いでしょう。

採用活動中はこの選考管理シートに現状の数値を記入し管理します。
これまでの実績や想定していた歩留まりとの違いが大きく出ている箇所があれば、その箇所の改善を図ることが可能です。

こうした採用プロセスを俯瞰したシナリオがあることで、臨機応変に対応できるのです。

HOW どうやって伝えるか?(募集手段の選定)

さて、ここまで用意できたら、ようやく募集手段を選定します。
あなたの会社の価値を求職者に知ってもらうには、どのような方法で募集すればよいかを検討します。

高校新卒の場合には、ここまで用意してきた内容をもとに、高校へPR物や求人票を届け→学生の職場見学を行い→面接をします。

大学新卒や中途採用では、下記の8つの募集手段が主なものになります。

①求人広告媒体(web、紙、看板)

②人材紹介

③ダイレクトリクルーティング(スカウト)

④ハローワーク

⑤リファラル採用(社員の知人友人の紹介)

⑥ソーシャルリクルーティング(SNSを活用した採用)

⑦自社メディア(自社HPの活用)

⑧アルムナイ(退職者の再雇用)

また、「HR総研:2024年新卒採用動向調査(3月) 結果報告」でまとめられている、多くの会社で考えられている採用でより重要になる施策を確認するのも参考になります。

 

以上、採用戦略5つのステップをご紹介しました。
ミズサキ株式会社ではこうした採用に関わるコンサルティングを行っています。
無料でご相談を承っておりますので、是非お問い合わせください。

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