企業が抱える大きな問題のひとつが「人手不足」ですが、各求人サービスの利用料金は年々高騰しており、2025年現在では、1人当たりの採用コストは、大卒採用では90万円・中途採用では100万円かかると言われています。
このままのペースで採用費が高騰していくとどうなるのでしょうか?
大手企業は資本力があり、大きな採用費をかけられるため生き残りやすいでしょう。
新進気鋭のベンチャー企業には、魅力的なビジネスモデルや社会へのインパクトが大きかったりと、志の高い優秀な人材が集まりやすいので、競争は激しいながらも淘汰されることはありません。
しかし、採用費を大きくはかけられない中小企業は、緩やかに、しかし確実に人的資本を失い衰退していくこととなります
そこで特に中小企業におすすめしたいのが、「無料の求人広告・求人媒体」です。
無料で使えるサービスを活用することで、母集団形成にかかるコストの削減、もしくは全く費用をかけずに母集団形成を行うことも可能です。
このような無料サービスの多くは、「有料版にアップデート」「プレミアムプラン」など更に応募者を増やしたい企業から利益を得る、というビジネスモデルになっています。(厳密には広告収入を得るなど、別の収益源を確保しているケースもあります。)
ですから、課金せずに使っていても求人を掲載することができますし、実際に応募が来たときには、無料の利用範囲のなかでも応募者と連絡を取れるようになっています。
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この記事では、そんな「無料の求人広告・求人媒体」を紹介しています。
無料のサービスといっても、日本で有力なサービスだけでも10社以上が運営されていて、それぞれ運営会社の方針が現れていたり、採用担当者にとっての使いやすさや、ユーザー数などそれぞれに特徴があります。
「優秀な人を採用したいけど、採用コストが高すぎて来年の人材確保に困っている…」
「本腰をいれて採用を始めたけれど、いきなり有料の求人を出すのはちょっとリスクが大きいな…」
そんな悩みを持っている方は、この記事を活用して無料の求人広告・求人媒体を検討してみてください。
無料求人サイトにも様々な種類があり、全てのサービスを利用するのは時間的な無駄が多くなってしまいます。
目標とする採用人数と採用ターゲット、また自社が使える時間に応じて優先して利用するべきサービスを選定しましょう。
ここで考えていただきたいのが、以下の2つのポイントです。
- 操作は簡単で分かりやすいか
- 採用ターゲットにリーチできるか
それぞれ解説していきます。
「操作は簡単で分かりやすいか」が1つ目のポイントです。
簡単に利用できるサービスを使う理由は2つあります。
1つ目は、コストの削減です。
利用難易度が高いサービスを使ってしまうと、サービスを使いこなすことに無駄なコストが発生しています。
求人サイトは、無料の範囲で使っている範囲ではサポートが手厚いサービスはほとんどありません。
「困ったときには、利用者が自分で調べで解決する」という体制になっていることが多いため、そもそも利用方法が良くわからないサービスを利用すると、問題解決に無駄な時間がかかってしまいます。
2つ目は、正確な求人情報を掲載するためです。
近年は特に求人情報に正確性が求められています。
2022年に職業安定法が改正されたことからも、誤った求人情報に対する風当たりが厳しくなることは明らかです。
誤った求人情報が掲載されている場合、企業と求職者との間でトラブルが発生するリスクがあるだけでなく、企業やサービスに対するイメージを下げてしまう「ネガティブブランディング」にもなりかねません。
情報の正確性を確保するためには、求人の掲載/停止を簡単にコントロールできる求人サービスを使うことが望ましいといえます。
2つ目のポイントは「採用ターゲットにリーチできるか」という点です。
そもそも、採用したい求職者が利用するサービスに求人情報を掲載しなければ、採用はできません。
しかし、無料の求人サービスでも数多くの求職者にアプローチすることは可能ですが、サービスによっては全く反応がないということも珍しくはありません。
いくら無料とはいえ、全く反応がなければ利用する意味はありません。
ある程度反応を見込めるサービスを見極める必要があります。
次に無料で求人を掲載できるサイトを紹介していきます。
「使いやすさ」「採用ターゲットにリーチできるか」という無料の求人サイトを選ぶポイントを踏まえて、優先度ごとに分けて解説していくので、選定の参考にしてください。
engage(エンゲージ)
使いやすさ ★★★★☆
求職者の数 ★★★★★
engage(エンゲージ)は、エン・ジャパンが提供する採用支援ツールです。
2016年8月にサービスを開始し、企業と求職者をつなぐプラットフォームとして成長を続けています。
特筆するべきは、IndeedやGoogleしごと検索などの主要な求人検索エンジンへ自動掲載される点、さらにはエン転職会員に対して無料でスカウトメールを送信できる点です。
無料の求人サイトですが、非常に多くのユーザーへのアプローチが可能です。
また、自社で採用ホームページを持たない企業でも、採用サイトのようなページを作ることができるのも特徴のひとつです。
一方で機能が充実しすぎているため、あまり求人サイトの管理に慣れていない人が初めて利用するときは、少し戸惑ってしまうかもしれません。
しかし、わかりやすい操作画面であるため慣れてくれば問題なく使えるはずです。
応募者へのアプローチ手段として効果的だという点を踏まえて、最優先で利用するべきサービスだと言えるでしょう。
ポイント① 主要な求人検索エンジンへの自動掲載 engageに掲載するだけで、多数のサービス利用者にリーチを拡大できます
ポイント② エン転職会員に対して無料でスカウトメールを送れる(週10通まで) 応募を待つだけではなく、直接・主体的にアプローチできます
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サービスページ
https://en-gage.net/html/engage/001/index.html
Indeed
使いやすさ ★★★★★
求職者の数 ★★★★☆
Indeedは月間訪問者数2,390万の世界No.1の求人サイトです。
多くの求職者が利用するプラットフォームなので、効果的なアプローチに適しています。
「engageを使っていればIndeedに自動掲載されるから、Indeedに求人出す必要なくない?」
そんなご意見もあると思いますが、Indeedに直接掲載する価値は十分にあります。
それは、掲載できる求人内容の自由度が高くなることです。
engageからIndeedに自動掲載される場合、engageに投稿した情報がIndeedに反映されることになります。
実際に両方のサービスを使ってみるとわかるのですが、Indeedに直接投稿したほうが文字数の制限や入力できる項目の自由度が高く、より求職者に魅力を伝えやすい求人情報を作成することができます。
使いやすさの点でいうと、選考にかかる負担とコストを削減できるのが魅力的です。
求職者に「履歴書作成」という機能が用意されており、Indeedのサービス内で履歴書を作成して応募の際に送信できるようになっています。
応募の後、履歴書などの応募書類を送ってもらう手間を削減できるので、選考がスムーズに進みます。
ポイント① 月間訪問者数2,390万の世界No.1の求人サイト 直接掲載することで、さらに自由度が高い掲載内容で応募者を魅了付けできる
ポイント② 選考がスムーズに進む「履歴書作成機能」 サービス内で書類選考まで完結するので、選考のストレスとコストが大きく減少します
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サービスページ
https://jp.indeed.com/求人広告
求人ボックス
使いやすさ ★★★★☆
求職者の数 ★★★☆☆
求人ボックスは、カカクコムが運営する日本の大手求人検索エンジンです。
2015年にサービスを開始し、現在では月間利用者数が1,000万人を超える国内最大級の求人サイトで、Indeedに次ぐ規模を誇ります。
Indeedと似ている求人検索エンジンというサービス形態ですが、食べログや価格.comを運営するカカクコムがその経験を活かして、日本の採用市場に合わせた検索サポート機能を提供しています。
サービスページ
https://求人ボックス.com/無料求人掲載
スタンバイ
使いやすさ ★★★★☆
求職者の数 ★★★☆☆
スタンバイは、700万人超のユーザーが利用する国内最大級の求人検索エンジンです。
LINEヤフー株式会社とビジョナル株式会社の合弁事業会社として運営されており、他の求人サービスではリーチしづらいYahoo! JAPANのユーザーにアプローチできるのが大きな特徴です。
企業によって異なるので確実なことは言えませんが、ユーザー数が多い求人ボックスなどの類似サービスよりも多くの応募者を集めることもあります。
サービスページ
https://jinji.stanby.co.jp/
就活会議 0円求人
使いやすさ ★★★☆☆
求職者の数 ★★☆☆☆
就活会議 0円求人は、新卒採用に特化した無料の求人サイトです。
新卒採用に特化している無料の求人サービスは他にはほとんどないため、新卒の採用に使うなら検討しましょう。
運営母体である「就活会議」は、先輩の選考体験記やエントリーシートが読めるサイトとして、毎年20万人近くの就活生が登録する人気の口コミ閲覧サイトです。
サービスページ
https://free-recruit.syukatsu-kaigi.jp/
Googleしごと検索(Google for Jobs)
使いやすさ ★★☆☆☆
求職者の数 ★★★★☆
もはや求人サイトではないかもしれませんが、無料で使えるという点でGoogleしごと検索も紹介します。
Googleしごと検索は、自社の求人ページからGoogleの検索結果に求人を表示できる機能です。
自社の求人ページがある企業が、より多くの求職者にアクセスしてもらうようにするための機能だと理解しましょう。
イメージしづらい方は、例えば「営業職 求人」とGoogleで検索してみてください。
次のような求人情報が表示されると思います。

Googleの検索結果に表示されるので、利用ユーザーは非常に多いのが特徴です。
しかし、掲載するためには自社の求人ページを持っていることが前提です。
更には、構造化データでGoogleに求人情報を統合するのですが、HTMLを編集する必要があるため、システムに関する知識が必要です。
ややハードルが高いので、自社の求人サイトを自分で管理している場合や、管理しているエンジニアとスムーズにコミュニケーションが取れる場合でなければ後回しにしましょう。
サービスページ
https://jobs.google.com/about/intl/ja_ALL/
ここまでに紹介したサービスを表としてまとめました。
利用サイトの比較にご利用ください。
サービス名 |
使いやすさ |
求職者の数 |
特徴 |
engage |
★★★★ |
★★★★★ |
・engageに掲載するだけで他の求人検索エンジンに自動掲載 ・エン転職会員に対して無料でスカウトメールを送れる |
Indeed
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★★★★★ |
★★★★ |
・月間訪問者数2,390万の世界No.1の求人サイト ・サービス内で書類選考まで完結するので、選考のストレスとコストを減少
|
求人ボックス |
★★★★ |
★★★ |
・月間利用者数が1,000万人 Indeedに次ぐ規模 ・食べログや価格.comを運営するカカクコムが運営する求人検索エンジン |
スタンバイ |
★★★★ |
★★★ |
・LINEヤフー株式会社の合弁事業会社が運営 ・他の求人サービスではリーチしづらいYahoo! JAPANのユーザーにアプローチ |
就活会議 0円求人 |
★★★ |
★★ |
・新卒特化の無料求人サイト ・毎年20万人近くの就活生が登録する就活口コミサイト「就活会議」が運営母体 |
Googleしごと検索 |
★★ |
★★★★ |
・Googleの検索結果に自社の求人を表示できる ・掲載するためのハードルが高い |
次に、無料サイトや媒体を使用して採用を行うメリットとデメリットを見ていきましょう。
コスト削減:
無料の求人媒体を活用することで、広告費用を削減できます。特に中途採用の際には、コストを抑えた採用活動が可能です。
幅広い求職者へのアプローチ:
多様な媒体を活用することで、さまざまな求職者にリーチできます。特に、地域のターゲットへ向けた求人情報を発信することで、地元の人材を確保しやすくなります。
採用の柔軟性:
無料の求人媒体は、比較的簡単に情報を更新できるため、採用状況に応じて柔軟に対応できます。急な採用ニーズにも迅速に対応できるのが強みです。
競合が多い中での埋もれやすさ:
無料の求人媒体には多くの求人が掲載されるため、競合が多く、埋もれてしまう可能性があります。特に中小企業の採用においては独自性を持たせる工夫が必要です。
求人情報の管理や更新が必要:
複数の媒体を利用する場合、求人情報の管理や更新が必要となります。これには手間がかかることもあるため、計画的に進めることが大切です。
効果が出るまでの時間がかかる場合も:
無料の求人媒体は、すぐに求職者が集まるわけではありません。効果が現れるまでには時間がかかることもあるため、長期的な視点での取り組みが求められます。
以上のように、無料サイトや媒体を利用した採用活動には明確なメリットとデメリットが存在します。
これらをしっかりと理解し、自社のニーズや状況に応じた戦略を立てることで、より効果的な採用活動を実現することができるでしょう。採用の質を向上させるための手段として、適切な方法を選択することが重要です。
ここからは実際に求人を作成する際のポイントを解説します。まずはじめに、求人票作成にあたり特に重要な観点は以下の3つです。
経営者の観点:
採用した人材に期待する役割や賃金、雇用形態を経営戦略に基づいて考えることが必要です。
法令順守の観点:
求人票は法律に基づいて作成し、特にハローワークに掲載する場合は、労働基準法や男女雇用機会均等法などの法律を遵守することが求められます。
求職者の視点:
求職者がどのように求人票を受け止めるかを考慮し、具体的な情報や特長を盛り込むことが重要です。無難な表現ではなく、具体的なエピソードを交えた表現が求職者の興味を引きます。
- 採用人物像の作成
- 離職理由の分析
- 現状分析と情報収集
上記3つの観点を踏まえ、実際の求人票を作成する際の第一歩は「採用人物像の作成」です。
これは、企業が求める人材の具体的なイメージを持つことで、よりターゲットに合ったアピールが可能になります。
具体的には、期待する役割や成果、入社後の課題、活躍する人材の特徴を明確にし、応募者の生活状況やキャリアプランについても考慮します。これにより、誰に自社をどうアピールするかの戦略が立てやすくなります。
次に重要な視点は「離職理由の分析」です。求職者が退職する理由を分析することで、求職者が求める条件や魅力を求人票に反映させることができます。
特に、年代によって重視する要素が異なるため、それに応じたアプローチが必要です。例えば、若年層は雇用の安定性や仕事内容を重視する傾向があり、中堅層は会社の将来性や労働条件が重要視されます。
最後に、現状分析と情報収集も重要です。他社の求人票を参考にすることで、自社の募集条件や強み、弱みを把握し、地域や年齢ごとの求職者のニーズを理解することができます。これにより、競争力のある求人票を作成するための戦略が練られます。
求人票では、採用したい人物像にどのようにアピールするかが重要です。アピールポイントには、自社の強みや特長(ハード面)だけでなく、職場環境や人間関係、評価制度(ソフト面)も含まれます。特に、ソフト面は他社との差別化要因となり、求職者の心を掴むためには欠かせません。
ここまではハローワーク以外の無料サイトや媒体について解説しました。
最後にハローワークの求人票作成についても触れておきましょう。
ハローワークは日本で最も多くの求人が掲載される公的な求人情報サービスであり、その求人票作成には特有のポイントがあります。重要なのは、限られた文字数の入力欄を最大限に活用し、具体的かつ詳細な情報を記載することです。
特に、ハローワークは職業安定法や男女雇用機会均等法などの法律に基づいた厳格な審査を行っています。このため、求人票には機械的に処理できるよう情報の入力制限が設けられており、文字数制限が厳しいのが実情です。
多くの企業はこの制限により、給与や休日数といった無機質な情報を中心に記載しがちです。
しかし逆に言えば、しっかりとした内容の求人票を書くことで、零細企業や労働条件が大手に劣る中小企業であっても、他社よりも求職者を引き付けるチャンスが生まれます。
実際に、ミズサキ株式会社が支援した従業員数3名の個人事業主は、ハローワークからの応募がゼロだった状態から、求人票の改善によりわずか3ヶ月で採用に成功しました。
このように、ハローワークは競合他社が十分に活用していない採用の領域であり、戦略次第で有効な採用チャネルとなる可能性があります。
ハローワークでの採用を成功させるための第一歩は、求人票の書き方を見直すことです。具体的かつ詳細な情報を盛り込み、魅力的に求人を表現することで、求職者の関心を引くことができます。
まずは、今回述べたポイントを意識して自社の求人票を見直し、ハローワークの活用を検討してみることをお勧めします。これにより、より良い人材を得るための第一歩を踏み出すことができるでしょう。
無料求人広告の活用は、採用戦略において非常に重要な要素です。効果的な媒体選びと求人作成のポイントを振り返り、自社の採用活動に向けた一歩を踏み出しましょう。
多様な求人媒体を活用することで、中小企業においても優れた人材の確保につながります。これからの採用活動が成功することを願っています。
ミズサキ株式会社では採用支援、採用設計を行っております。また、ご相談を無料で受け付けております。是非お問い合わせください。