2024年の高卒新卒採用は、9月5日から【高校→企業】で企業への応募者の推薦開始。
9月16日から【企業→生徒】で企業による選考開始、採用内定開始。
いよいよ高校新卒採用の中の選考が本格的に始まってきました。
実は高校新卒採用には「一次募集」と「二次募集」が存在します。
高校生は夏休み期間(おおよそ7/21~8/31)に学校内にあるたくさんの求人票の中から気になる企業を選び、職場見学をし、自分が応募したい企業の絞り込みをします。
そして9月に学校を通して応募、選考に進み内定を得ます。
この時期が「一次募集」。
そして一次募集期間終了後に、予定採用人数に足らずさらに募集を継続するか、または追加で採用活動を行うのが「二次募集」です。
今回は高校新卒採用における「二次募集」についてご紹介します。
まずはざっと高校新卒採用全体のスケジュールのおさらいをしましょう。
高校新卒採用における高校・高校生と企業側の動きは下の通り。
<高校・高校生の就職の動き>
2年生 1~3月 三者面談 求人情報を調べ始める
3年生 4月~6月 就職説明会 ゴールデンウィーク前後に「進学か就職か」の進路が決まってくる
3年生 7月~8月 企業選定、職場見学 学校内で求人票一覧、求人票を確認
3年生 9月 応募書類提出 採用選考・面接開始
3年生 9月末~11月中旬 二次募集へ向け情報収集、応募
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<高卒採用の企業の動き>
6月1日 ハローワークによる求人申し込み書の受付開始 ハローワークで求人を申し込む
7月1日 企業による高校への求人申し込み及び高校訪問開始 ハロワークの求人票や採用パンフレットを郵送、または訪問する
9月5日 高校から企業へ高校生の応募書類提出開始
9月16日 企業による選考・面接開始及び採用内定開始
9月中旬~末 二次募集に向けた用意
10月~11月中旬 二次募集開始
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詳しくは下の「2025年卒高校生採用スケジュール|高卒就活の独自ルールを解説」記事で解説していますので詳細を知りたい方はチェック!
厚労省が発表している2024卒の採用に係るデータ(令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ)によると、一次募集である2023年9月時点での就職内定率は63%。求人倍率は3.79倍。
ここ数年は内定率、求人倍率共に増加傾向で、5年前である2018年の9月時点での就職内定率を見ると62.3%。求人倍率は2.63倍。
さらに就職内定率は10年前(2013年9月)と比べると約1.5倍の伸びとなっており、高校採用の需要は高まっていることが分かります。
また、高校新卒採用では、一次募集期間に高校生が応募をする企業が基本的に1社のみとなる「1人1社制」がありますので、9月時点で内定を得ている就職希望高校生の6割以上はこの時点で就職活動を終えることになります。
反対に、9月時点でまだ内定を得ていない残り4割の高校生は就職活動を続けます。
この高校生を対象に募集を行うのが二次募集です。
ちなみに、二次募集のピークとなる11月末時点での内定率は約80%程度。
そこから3月末にかけて約98%となっていきます。
高校生も企業も、一次募集で結果が出なかったとしても、二次募集で巻き返せるチャンスは十分にあるのです。
一次募集では9月16日から、企業による選考・面接開始及び採用内定が開始となります。
高校新卒採用を行う企業の面接回数は、一般的に1回。
これは学生への負担を減らし、学業がおろそかにならないようにする配慮からきています。
基本的に高校新卒採用では選考から一週間以内に合否連絡を行うことが推奨されていますので、9月下旬から10月上旬には合否の通知がされます。
残念ながらこの一次募集で不合格となった高校生は、10月以降の二次募集で応募をするために、再度高校の先生や保護者と相談をしながら企業選びを行います。
つまり、二次募集で応募をする可能性のある高校生は9月末頃から二次募集応募に向けて動き始めています。
企業側は、この二次募集応募可能性のある高校生に「自社は二次募集も行っている」ということを早く知ってもらう必要があります。
高校、高校生に二次募集の認知を行い、応募者が集まったら、一次募集同様に選考を行っていきます。
この二次募集の動き始めは9月中旬、選考時期は10月ごろからとなります。
二次募集で重要になってくるのが企業側の対応の早さと二次募集についての周知。
とにかく早く、高校と高校生に「自社が二次募集を行っている」ということを知ってもらうようにするのがポイント。
企業は一次募集選考の結果を整理し、9月中旬には採用計画と照らして二次募集を行うかの判断をするのがベスト。
二次募集を行うということが決まったら、高校生に知ってもらうために、9月中旬には一次募集の時と同様に高校訪問、採用PR物の送付、求人票送付を行います。
9月末には二次募集の企業選びを始める高校生が出てきますので、その前にあなたの会社が「二次募集を行っている」ということを周知しておくのです。
時間や労力から高校訪問、採用PR物の送付が難しい場合には、求人票の送付だけでも行ってください。
学校にある多数の求人票の中から「どの会社が二次募集を行っているか?」を見つけるのは学校の先生も高校生も一苦労です。
再度求人票を郵送することで、「自社は二次募集を行っている」ということを知ってもらうことができるのです。
また、二次募集を行うことが選考解禁前から決まっている場合には、9月中旬より前の段階から「二次募集を行う」ということを高校、高校生に伝えておくのが良いでしょう。
ミズサキ株式会社ではこの採用PR物や求人票の作成、郵送を承っておりますので、我々に丸投げしていただいても構いません!
以上のように、二次募集を行っているということを周知する方法は①高校訪問、②採用PR物の送付、③求人票の送付が中心になります。
この他の方法として、有効なのはイベントへの参加。
合同企業説明会が代表的です。ハローワーク主催のものや、民間企業が開催するものがありますので、可能であれば自社ブースを出展してみましょう。
ハローワークでは地域ごとに、下のような合同企業説明会を10月ごろに行っています。
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/news_topics/event/0107sinsotu1_00038.html
二次募集応募者のうち多いのは当然、一次募集で応募したものの残念ながら内定を得られなかった高校生です。
しかし、高校新卒採用には、一次募集期間に高校生が応募をする企業が基本的に1社のみとなる「1人1社制」がありますので、能力や資質が高いにも関わらず、たまたまその企業が求める人材像と合わずに不採用となったり、人気企業に応募者が集中した結果、企業の採用予定人数と照らして不採用となる場合も多いのです。
高校新卒では高校の推薦を受けたうえで企業へ応募をするのが基本なので、内定辞退はほとんど起こりません。
高校新卒を行う企業側も、内定辞退を見越して多めに内定を出すということを高校新卒では行いませんので、採用枠に漏れてしまう応募者も出てきてしまうのです。
以上のことから高校新卒では、一次募集で内定をもらえなかったというケースをもって、能力や資質にマイナスな印象を与えてしまうのは良くないでしょう。
また、二次募集には以下のような生徒も含まれます。
・部活動を続けて結果を残し、9~10月に引退を迎える生徒
・企業見学の夏休みの時期に部活動があり、一次募集の選考までに就活の準備が間に合わなかった生徒
・大学や専門学校への進学を目指していた生徒
・公務員になることと、ぎりぎりまで悩んだ生徒
以上のように、二次募集で選考に進む生徒は一定数おり、様々です。
そしてこれらの生徒も十分魅力的な資質を持っている可能性があると言えるでしょう。
ミズサキ株式会社では、高校新卒採用のための戦略設計や、広報物の作成を行っています。
無料でご相談いただけますので、是非お問い合わせください。