高校新卒採用活動では、中途採用や大卒採用では耳にしない単語が多くあります。
高卒採用成功の鍵を握る!専門用語をマスターしてスムーズに採用活動を進めましょう。
高校新卒採用に初めて取り組むという担当者様は、是非この記事を初めの一歩にしてください。
ハローワークへ求人申込を行い、発行される求人情報や企業情報を記載した用紙のこと。
高校新卒では9割以上の就職希望者が活用している「学校斡旋」という仕組みがあります。
「学校斡旋」は企業がハローワークを通して高校に求人票を届け、生徒が教員や保護者と相談し、かつ学校からの推薦を経て応募するというものです。
一般の求人票と異なり、必ず高校新卒用の申込書を受け取りましょう。
インターネット上で登録することも可能です。
また、管轄のハローワークによっては、説明会に参加しないと求人票を発行できないことがあります。
事前に管轄のハローワークに連絡して確認しておきましょう。
求人票には、労働条件を明示する義務が職業安定法(第5条の3第1項および第2項)で定められています。
労働条件には業務内容や契約期間、就業場所といった項目が挙げられます。
求人票を採用したい高校に向けて発送すること。
自社の求人情報を先生と生徒に認識してもらうため、採用したい地域や学校を決めて配送します。
時期は求人票解禁日の7月と二次募集時期の9月に発送するのがベストです。
高校に対して求人票だけを送付する企業は多く、採用パンフレットなどのPRコンテンツを併せて送付/持参することで、他の企業と差別化することが可能です。
高校新卒採用における求人票、求人募集の解禁日。
高卒採用の求人票をハローワークが受付開始する日、また求人票公開日などは一律に決められており、一年中求人を出すことはできません。
求人票受付開始日は毎年6月1日。
求人票の公開解禁日は毎年7月1日です。
この日から、求人票が公開され高校生の就職活動が始まります。
採用したい企業と就職を希望する生徒の間に学校が斡旋機関として介在し、生徒の就職活動を支援するものです。
生徒は就職先を選んでから、高校の推薦を受けて就職試験を受けます。
就職を希望する高校生の9割が利用する最も一般的な就活方法です。
求人票解禁後に高校3年生が自身の就職希望先を決める参考材料とするため、候補となる企業を見学すること。
気になる会社の仕事内容や商品・サービス、社風や社員の様子など会社の雰囲気を直接見たり感じたりすることで、企業に対する理解を深めます。
企業には「職場見学時の高校生の様子を選考の参考にしてはいけない」というルールがあります。
会社の採用担当者が高校を訪問し、会社や求人について高校の先生、進路担当指導者に案内すること。
この際には求人票、採用PR物、企業紹介パンフレット等を手渡します。
高校新卒採用において、企業は生徒に対して直接アピールをすることは基本的にはできません。
求人票解禁後、高校には多くの高校新卒求人票が届きます。
その量は高校や地域によって様々ですが、多いところでは1,000件~3,000件にのぼることも。
学校訪問は必ずしなければならないというわけではないですが、求人票を発送するだけでなく、先生と直接話をして伝えることで印象に残り、生徒に求人を紹介してもらいやすくなります。
高校側での「学校訪問」の呼び方。
多くの場合、高校に届いた求人票は「求人票一覧」にデータを入力してから、「〇〇会社」専用のファイルに保管されるか、またはたくさんの企業が一つにまとまった「その他」のファイルに割り振られます。
この専用ファイルに割り振られることで、進路指導室に訪れた生徒に、先生があなたの会社を紹介する確率がぐっと上がります。
学校訪問を通して直接会って話をした会社の求人票は、優先的にファイリングされる傾向にありますので効果的です。
企業が内定を出した高校の新卒に対して、入社までに実施する一連のサポート活動のこと。
内定者フォローの目的は下記の通り。多くの効果がある重要な活動です。
・内定辞退防止: 内定者と企業との関係を深め、入社への意欲を高めることで、内定辞退を防止します。 ・企業への理解促進: 企業文化や業務内容への理解を深め、スムーズな職場への適応を促します。 ・早期離職防止: 入社後のミスマッチを防ぎ、長期的な活躍を促します。
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内定者フォローの内容は企業によって様々ですが、一般的には以下の様なものが行われます。
・面談: 個別またはグループでの面談を行い、内定者の不安や疑問を解消します。 ・懇親会: 内定者同士や社員との交流の場を設け、企業への帰属意識を高めます。 ・研修: 入社前に必要な知識やスキルを習得するための研修を行います。 ・職場見学: 実際の職場を見学し、業務内容や職場環境を理解します。 ・情報提供: 会社案内や先輩社員のインタビューなど、様々な情報を提供します。
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企業がハローワークを通して高校に高卒求人票を届け、生徒が教員や保護者と相談して最初の応募先を1社に絞る制度。
高校生が応募できる企業は原則1社のみということです。
高校新卒採用は一次募集・二次募集に分かれており、一次募集は1社のみ、二次募集からは複数企業に応募できるようになります。
高卒で就職活動を行う学生の約8割は一次募集で就職先が決まるため、実質1人1社のみ選考を受けるというのが今の高卒採用の状況です。
高校新卒を採用したい企業と、就職先を探す高校生や先生が参加する説明会のこと。
会社は自社の説明や求人情報、採用人物像を伝え、学校は学校説明や就職希望の生徒について伝え情報交流を行います。
ハローワーク主催のものや、民間企業が開催するものがありますので、可能であれば自社ブースを出展してみましょう。
生徒が企業に求人応募すること。
高卒採用の場合、書類のみでの選考が禁止されていますので、応募と同時に選考(面接や筆記試験)に進めることが約束されています。
高校卒業者が就職活動を行う際に提出する履歴書と調査書のこと。
文部科学省、厚生労働省、全国高等学校長協会が協議の上、統一的な様式として定められており、全国の高等学校で利用されています。
高校生が一定期間、企業や事業所等において実際に仕事を体験すること。
高校生向けのインターンシップは、キャリア教育の一環として実施される点が特徴です。
生徒や先生と良好な信頼関係を築くことに繋げられます。
生徒、保護者、先生の3人で集まり、今後の進路や就職活動について話し合う場です。
先生は現時点で生徒が何を考えていて、どの企業を希望しているかを確認します。
2年生の1月~3月、3年生の4月~6月頃に行われています。
会社が高校新卒採用を行う際に、ハローワークで一般公開をして広く募集をかけるのではなく、特定の高校に対して求人を出す採用方法。
特定の高校と関係性をつくり、毎年同じ高校から採用を続けるケースで活用されています。
会社は先生から推薦された生徒の選考を行います。
ある企業の求人に対して希望する生徒が複数いた場合に、高校側が応募者を1人にしぼり込むこと。
教職員の話し合いで決定されます。
この校内選考で基準になるのは3年間の内申書(評定平均)や出席状況などです。
会社が社員の親戚や知り合いの高校生を採用すること。
また、高校生が身内の紹介などで就活すること。
家族や親族の運営する会社に就職するという場合があります。
この縁故採用で就職活動をする高校生はとても少ないです。
生徒自らが求人メディアやHPで見つけた求人票を基に、直接応募をすること。
高校の進路指導の先生に相談することなく、高校からの推薦を受けることもできないため、「学校斡旋」と比べるとまだまだその数は少ないです。
高校にある、生徒が確認することのできる求人票の抜粋一覧のこと。
高校に届く求人票はとても多いので、学校側が求人票1つ1つを印刷して就職希望の学生に配布することは難しい状況にあります。
高校では進路教員や就職指導教員が、高校に届いた求人票から「会社名」「就業場所」「事業内容」「仕事内容」「給与条件」など、生徒が応募先を決める際に最低限必要となる事項をピックアップしてまとめています。
教員も生徒もこの「求人票一覧」から絞り込みをして応募先を決めていきます。
この「求人票一覧」でいかにあなたの会社が目立てるかがポイント。
ポイントは下の2つ。
・高卒求人票が解禁になる7月1日に、速やかに対象高校へハローワーク求人票を届けること。 ・各項目で存在感が出るような表記、文字数を確保すること。つまり、求人票を作りこむこと。
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この2点を意識することで、「求人票一覧」の上位に自社を表示させることができ、生徒がぱっと一覧を見た際に目に着きやすくなります。
社長自らの言葉で発信されるPR物。
高校新卒採用では、時期ごとに送るべき採用PR物があります。
社長からの手紙は高校2年生の3学期2月~3月に高校へ郵送すると効果的です。
なぜ、PR物に社長が登場する必要があるのか?
社長が登場することで、高校新卒採用における本気度の高さが、教員、生徒、保護者に伝わりやすいからです。
若い社員や、それこそ高校新卒で採用し活躍している社員の紹介を行い、職場のリアルを伝えていく採用PRT物。
3年生のゴールデンウィーク頃である4月後半~5月前半に高校へ送ると良いでしょう。
社員インタビューを見た生徒は自身のキャリアや、そこで働く自分の姿をイメージすることができるので、採用に効果的です。
いかがでしたでしょうか。
高校新卒採用の独特な言葉をスムーズに使いこなせばより採用をしやすくなると思います。
高校新卒採用に慣れることで、成果を最大化させていきましょう。