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求人票作成に際しての考え方とポイント

求人票作成に際しての考え方とポイント
  • 公開日:2024/12/13
  • 更新日:2024/12/14
藤村俊太郎
この記事を書いた人
藤村俊太郎

愛知県知多市出身。愛知県立明和高校→慶應義塾大学卒業。高卒採用・大卒採用・中途採用のプロフェッショナル。年間5000件以上の採用をマッチングさせる転職サービスの開発・運用を経験。自社採用部署における、新卒採用の立ち上げ・採用広報部署の立ち上げ・社員定着戦略/仕組みの構築を行う。採用戦略の構築とインハウス化が得意。

今回は実際に求人票を作成する前段階であり、採用で重要な土台となる、求人票作成に際しての基礎的な考え方を解説していきます。
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1.採用人物像を作成する

求人票作成に際して大事なことは欲しい人材を想定し、それを明確にすることです。

採用したい人物像は、社内の活躍人材を参考にしたり、会社の将来像から逆算して必要になる人材の要素を整理します。
切り口として一例を挙げると、「期待する役割」「期待する成果」「成果を出すために困難なこと」「成果を出せる人の特徴」
入社後1~3年を想定して書き出すとあなたの会社の状況に沿った、具体的な内容になります。

<採用人物像の作成>

期待する役割
採用した人材にやってもらう仕事

1年目

 
2年目  
3年目  
期待する成果
採用した人材に創り出してもらいたい成果
1年目  
2年目  
3年目  
入職者の壁
成果を出すために困難なことや難しいこと
1年目  
2年目  
3年目  
活躍する人のイメージ
成果を出せる人材の特徴とは
1年目  
2年目  
3年目  

さらに、その求職者が「どこに住んでいて、今はどのような仕事や生活をしていて、なぜ就職・転職をしようと考えているか」(どこにいる、どんな人か)をイメージしていきます。
年代、資格、免許、これまでの経験、スキル、仕事に対する価値観、求職者が持つ将来像・キャリアプランなど、細かく想定をするのがベスト
これが採用ターゲット層の設定です。

こうすることで、「誰に、どのように自社をアピールしていくか」の戦略を立てることが可能になります。

<採用ターゲット設定>

性別  
年齢  
居住地  
学校名  
希望している職種・関心  
これまでの経歴  
学校で力を入れていたこと  
部活動  
家族構成  
交友関係  
選社基準  
性格  
価値観  
趣味  
将来の夢  
実現したいキャリア  
就活に際して不安に思っていること  
プロかゼネラリスト  

 

2.離職理由から求職者が求人票で注目する箇所を考える

自社で採用を検討する場合、ターゲットとする求職者の退職理由から、求職者が「何を求めているか?」を感じ取り、求人票に反映していくことが出来ます。

厚生労働省が発表している「令和2年転職者実態調査の概況 」によると、転職者が直前の勤め先を離職した主な理由は「自己都合」が76.6%と最も高くなっており、「自己都合」による離職理由の上位3つは高い順にして、年齢別に下記の通りとなっています。

年代 主要な離職理由
15~19歳 労働条件、仕事内容、雇用の安定性
20~24歳 人間関係、色々な所で経験を積みたい、仕事内容
25~29歳 仕事内容、賃金、労働条件
30~34歳 労働条件、賃金、会社の将来に不安
35~39歳 会社の将来に不安、労働条件、仕事内容
40~44歳 仕事内容、労働条件、会社の将来性
44~49歳 労働条件、賃金、正当な評価
50~54歳 人間関係、仕事内容、労働条件
55~59歳

仕事内容、賃金、労働条件

上記を見ると、10~20代は雇用の安定性、仕事内容、人間関係といった現時点での直接の課題を原因とする傾向。
30代は家庭を持ったり人生の中で仕事に対して腰を据える段階であるからか、会社の将来性や労働条件といった働き方や将来の安定が理由になっていきます。

40代になると自身に対する評価も重視するポイントとなり、50代はここまで共通で出てきた退職理由が主なものになります。

仕事内容や休日数等の働き方、「どんな人が職場にいるのか?」という環境に関する情報は重要であることが分かりますね。

3.採用したい人物像の求職者へアピールしていく

さあ、いよいよ貴社が「採用したい求職者」へどのようにアピールしていくかを考えていきます。

求職者へのアピールポイントには2種類あり、1つは自社サービスや商品、技術などの企業の強みや特長といったハード面
もう1つは職場環境や人間関係、教育体制や評価等のソフト面となります。

先ほどご紹介した通り、ハード面の強みを就職・転職時に求めている求職者が多いことは確かです。
実際にハード面に強みを持つ企業では、効果的にその点をアピールすることでより成果の出る求人票にすることが出来ます。

しかし、多くの求人票ではハード面をアピールする傾向にありますが、採用したい人物像の求職者の心をつかみ、自社に興味も持ってもらうためにはソフト面も重要となります。
そして多くの会社ではハード面の訴求が多いからこそ、ソフト面の記載は採用でライバルとなる他社に「差をつけられる」ポイントとなります。

4.現状分析と情報収集を徹底する

ハード面とソフト面、いずれも重要なポイントとなりますが、ここで意識していただきたのは自社と他社の現状分析、情報収集です。

この際、他社がどのような求人票を出しているかは1つの参考になります。
賃金、休日、仕事内容、福利厚生といった求人票の各記載、情報を他社と比較することで、自社の募集条件や仕事内容、事業内容の強みや課題が見つかります。

また、地域にどれだけ対象となる求職者がいるかや、地域・職種・年齢ごとに求職者がどのうような条件を重視しているかの情報を収集することで、採用の”戦い方”が見えてきます。

ミズサキではこのような情報収集、分析も行っておりますので、お困りの場合にはお問い合わせください。

求人票作成にあたってはまず押さえておきたい3つの「目線」があります。

5.求人票作成にあたって意識しておくべき3つの観点

①経営者の観点

まずは経営者目線で考えること。
事業を推進していくために、採用した人材にはどのような仕事をしてもらい、雇用形態は常勤か非常勤なのか、賃金はいくらにして、休みは何日必要かを経営の目線で考えます。

②法令順守の観点

2つ目は法律が守られているかという観点。
求人掲載、特にハローワークへ掲載をする場合には求人票に記載する内容には法令順守が求められます。
ハローワークでは実際に申請された求人票を職員が法律目線で確認をした上で、問題がなければ掲載開始という手順になるので、特に労働基準表、職業安定法、男女雇用機会均等法、雇用対策法、最低賃金法、若者雇用促進法(青少年の雇用の促進等に関する法律)の6つは重要です。

③求職者はどう求人を見ているかという観点

①②の内容は求人を出すにあたって必然的、自然と盛り込まれる内容でもありますが、「求人票の向こう側にいる求職者」は何を考え、どのように求人票を見ているかは、意識的に盛り込んでいくことが必要です。
求職者の立場や状況を考慮した作成が鍵となります。

一見、どのような求職者にもあてはまる内容で無難な記載がされている求人票が多くありますが、これは言い換えれば特長やメッセージ性に欠ける求人票とも言えます。

イメージした求職者の目線で、どのような情報を求めているかを考えて記載していきます。

筆者は求人メディア会社に在籍していましたが、この部分は良く意識するよう言われていました。
たとえばよく使われるような、「アットホームな職場です」という表現は、無難な表現となります。
これが、就職先での人間関係や自身の発信力(意見が言える風通しの良い環境)を求める若者へ訴求していくには、「社内では役職名は使わず、社長も部長も「さん」付けで呼んでいて、コミュニケーションが活発な職場です」とした方が適切な場合もあり、職場の魅力をより伝えることが出来るのです。

ここまで求人票作成に際しての考え方をまとめました。是非参考にしてみてください。

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