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自己紹介で終わらせない社員インタビュー記事の書き方|書き始め~まとめ方まで解説

自己紹介で終わらせない社員インタビュー記事の書き方|書き始め~まとめ方まで解説
  • 公開日:2026/02/19
  • 更新日:2026/02/19

採用サイトやnoteにおいて、最も読まれるコンテンツの一つである「社員紹介記事」。

しかし、多くの企業の担当者様からこのようなお悩みをよく耳にします。

「どんな記事にすればいいか分からず、いつも同じパターンになる」

「経歴と業務内容の羅列になってしまい、読んでいて面白くない」

「PVはあっても、そこから応募に繋がっている気がしない」

もし一つでも当てはまるなら、あなたの記事は「ただの社員の自己紹介」と受け取られている可能性が高いです。

本記事では、私たちミズサキが現場で実際に使っている「求職者の心を動かす構成フレームワーク」を包み隠さず公開します。この型を100%使いこなせるようになれば、プロのライターに依頼しなくても、社員の個性を引き出し、読者を魅了する記事が書けるようになりますので、ぜひマスターしてください。

藤村俊太郎
この記事を書いた人

愛知県知多市出身。愛知県立明和高校→慶應義塾大学卒業。高卒採用・大卒採用・中途採用のプロフェッショナル。年間4,000件以上の採用をマッチングさせる転職サービスの開発・運用を経験。自社採用部署における、新卒採用の立ち上げ・採用広報部署の立ち上げ・社員定着戦略/仕組みの構築を行う。採用戦略の構築とインハウス化が得意。

[ 目次 ]

  1. 社員インタビュー記事の作成ロードマップ
  2. ステップ1:記事のテーマ設定・インタビュー対象者の選定
    1. インタビュー記事で伝える5つのテーマ
    2. どの記事を何本あげるべき? ターゲット別の記事構成
    3. インタビュー対象者の決定
  3. ステップ2:「ミズサキ流」で心を動かす王道の4部構成を学ぶ
    1. 【過去編】「優秀さ」より「人間味」を。子供時代とコンプレックスの深掘り
    2. 【転機編】「マイナス」からの脱却。前職の課題と入社動機の必然性
    3. 【現在編】挫折とV字回復。「ネガティブ」を「ポジティブ」の踏み台にする
    4. 【未来編・カルチャー編】主語を「I」から「We」へ。
  4. ステップ3:良質な情報を引き出すインタビュー方法
    1. インタビューは「一問一答」を卒業し、「深掘り」に徹する
    2. 必須ツール:メモは取らず、会話と観察に集中する
    3. どの形式を選ぶか? 目的別・3つの記事フォーマット
  5. ステップ4:読ませる記事の3つの法則と文章作成の9つの技術
    1. 読まれる記事の3つの法則
    2. 読ませる技術8選
  6. ステップ5:読まれるための最終工程。タイトルとリード文の設計
    1. クリックされる「タイトル」のつけ方 3つの型
    2. 離脱させない「リード文」の役割
    3. 続きを読ませるテクニック:「事実(Action)」に「動機(Why)」を添える
  7. 社員インタビュー記事の書き方に関するよくある質問
  8. まとめ: 良い採用記事は「ドキュメンタリー」である

 

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社員インタビュー記事の作成ロードマップ

「さあ、記事を書こう」と思ったとき、いきなりパソコンに向かって書き始めていませんか?実は、それが「上手く書けない」最大の理由です。

プロのライターは、執筆時間の8割を「準備」に使います。

本記事では、採用広報のプロが実践している制作フローを、以下の5つのステップに分解して解説します。

記事のテーマ設定・インタビュー対象者の選定

構成編: 「ミズサキ流」心を動かす4部構成

取材編: インタビュー方法と記事フォーマットの決定

執筆・テクニック編: 読ませる文章にするための9つの技術

仕上げ編: タイトルとリード文の設計

この順番通りに進めれば、誰でも迷うことなく「求職者の心を鷲掴みにする記事」を完成させることができます。それでは、最初のステップから見ていきましょう。

ステップ1:記事のテーマ設定・インタビュー対象者の選定

会社や社員によって語れる内容は様々ですが、「この記事で、求職者のどんな不安や期待に応えるか」というテーマをあらかじめ決めておくことで、訴求力が格段に上がります。

インタビュー記事で伝える5つのテーマ

インタビュー記事で伝えるべきテーマは、大きく分けて以下の5つです。ターゲットとなる求職者が求めている情報に合わせて設定しましょう。

記事のテーマ 目的 深掘りのポイント

1. メンバー・人

ロールモデルと仲間
どんな人と働くのか?

社員の価値観、人柄、経緯を深掘りし、「この人たちと働きたい」と思わせます。

  • 休日の過ごし方
  • その人が大切にしている「正義」や「美学」
  • MBTI診断の結果

2. 文化・制度

環境とルール
自分らしく働けるか?

入社後の具体的な働くイメージを持ってもらい、カルチャーミスマッチを防ぎます。
  • オフィスの雰囲気
  • 独自の社内イベント
  • 社員同士のコミュニケーションの距離感
  • 「この会社の”らしさ”」とは何か

3. 組織・事業

ミッションと戦略
会社の未来にワクワクできるか?

「この会社だからこそ働きたい」という理由付けです。個人の夢と会社のビジョンがどうリンクしているかを見せます。
  • 創業ストーリー
  • ビジョンの裏側
  • クライアントから選ばれ続ける理由

4. 専門性・ナレッジ

技術とプロセス
どんなスキルが得られるか?

技術や独自性が生まれるプロセスや維持する仕組みを伝えます。会社で得られるスキルや経験、その裏付けとなる説明です。

  • 失敗したプロジェクト
  • 技術選定の理由
  • 社内勉強会の詳細

5. 選考・採用情報

プロセスと透明性
入社までのイメージが持てるか

面接の裏側や、求める人物像をリアルに伝えます。入社するまでの具体的な内容とアクションを伝えることで、見通しを立ててもらい、不安や懸念点を払拭しましょう。
  • 選考フロー
  • 面接官が実は見ているポイント
  • 実際の面接でのやり取り
  • 入社までのフロー
藤村
藤村
記事毎のテーマを決めることで、これから紹介するインタビュー記事の各トピックに盛り込むべき情報を定めやすくなります。

実際、厚生労働省が発表している「令和2年転職者実態調査の概況 」によると、自己都合による離職理由は高い順にして、年齢別に下記の通りとなっています。

年代 主要な離職理由
15~19歳 労働条件、仕事内容、雇用の安定性、会社の将来性
20~24歳 人間関係、色々な所で経験を積みたい、仕事内容、賃金
25~29歳 仕事内容、賃金、労働条件、人間関係
30~34歳 労働条件、賃金、会社の将来に不安、他の仕事が良いと感じたから
35~39歳 会社の将来に不安、労働条件、仕事内容、人間関係
40~44歳 仕事内容、労働条件、会社の将来性、人間関係
45~49歳 労働条件、賃金、正当な評価、人間関係
50~54歳 人間関係、仕事内容、労働条件、会社の将来性
55~59歳 仕事内容、賃金、労働条件、人間関係

社員インタビュー記事を通して、「どんな人と働くのか?」という疑問を解消することが、採用難の時代の重要ポイントです。

どの記事を何本あげるべき? ターゲット別の記事構成

「5つのテーマがあるのは分かったけれど、どれを選べばいいの?」

「まんべんなく書くべき? それとも偏らせていいの?」

という疑問が出ると思います。結論から言うと、「採用課題」「欲しい人材」によって、出すべき記事の比率は変わります。

全てのテーマを均等にする必要はありません。ミズサキ株式会社では、企業のフェーズに合わせて以下の3つの比率を提案しています。10記事公開するとして、これから作成する記事をどう配分するか、参考にしてください。

推奨のターゲット別の記事構成

【認知・共感型】 スタートアップ・知名度に課題がある企業向け

「この会社、怪しくない?」「どんな人がいるの?」 という不安を払拭するための構成です。

スタートアップや知名度が低い企業は、第二新卒・若手層・ポテンシャル採用がメインターゲットなので、業界の内情を知らない人がほとんど。

とにかく「人」と「文化」を厚くして、心理的なハードルを下げます。

テーマと構成比率 解説
メンバー・人 30% 最重要。親しみやすさ、ロールモデル
文化・制度 30% 働きやすさ、オフィスの雰囲気

組織・事業 20%

最低限のビジョン、将来性
専門性・ナレッジ 10%  
選考・採用情報 10% 記事末尾のリンクで十分

【技術・信頼型】 エンジニア・専門職・BtoB企業向け

「技術スタックは?」「開発環境はモダンか?」「レベルの低い同僚と働きたくない」 というシビアな目線に応える構成です。「人柄」よりも「スキル」や「仕事の進め方」に重きを置き、プロフェッショナルとしてのやりがいを訴求します。

テーマと構成比率 解説
メンバー・人 20% CTO対談、エース社員の思考法
文化・制度 10% 勉強会、リモートワーク規定など

組織・事業 30%

技術が事業にどう貢献しているか
専門性・ナレッジ 30% 技術選定の裏側、失敗と改善のログ
選考・採用情報 10%  

【ビジョン・覚悟型】 マネージャー・幹部候補・事業責任者向け

「この船はどこに向かっているのか?」「自分が裁量を持って動けるか?」 を問う層に向けた構成です。現場の楽しさよりも、経営陣の「本気度」や「市場の勝ち筋」を語り、経営視点での共感を狙います。

テーマと構成比率 解説
メンバー・人 20% 経営陣のインタビュー、既存マネージャーの苦悩
文化・制度 20% 評価制度、権限委譲のカルチャー

組織・事業 40%

創業者の原体験、市場の歪み、5年後の戦略
専門性・ナレッジ 10%  
選考・採用情報 10%  
テーマ選びに迷ったら

もしテーマ選びに迷ったら、現在の採用活動で「どこで離脱されているかを思い出してください。
「誰に」「何を」伝えたいか。ここがブレなければ、記事のテーマはおのずと決まります。

「応募が来ない」: 会社の雰囲気が伝わっていません。人・文化メインで「楽しそう・安心できそう」な記事を増やしてください。

「面接で辞退される・スキル不足が多い」: 仕事のレベル感が伝わっていません。専門性メインの構成で「現場のリアル・難易度」を伝えてください。

「内定辞退が多い・条件で競り負ける」: 会社の将来性に確信が持てていません。事業メインで「給与以上の夢・やりがい」を熱く語ってください。

インタビュー対象者の決定

テーマが決まったら、それを語るのにふさわしい「主演(対象者)」を選びます。

ここで多くの企業がやってしまう失敗が、「話しやすいから」「優秀だから」という理由だけで、いつも同じエース社員を登場させてしまうことです。

しかし、求職者が探しているのは「自分と似た境遇の人」や「自分が目指す未来を体現している人」です。ステップ1で決めたテーマに合わせて、以下のような基準で対象者を選定してください。

「メンバー・人」がテーマの場合

ターゲット求職者にとっての「ロールモデル」になる人物を選びます。

  • 若手優秀層を採りたい:入社2~3年目でリーダーに抜擢された社員
  • 異業種からの未経験者を採りたい:30代で異業種から転職し、壁を乗り越えて活躍中の社員
  • 即戦力のエンジニアを採りたい:技術選定の権限を持つリードエンジニアや、CTO

「文化・制度」がテーマの場合

その制度や文化によって「救われた・変われた」人物を選びます。制度が形骸化していないことの生きた証拠(エビデンス)になります。

  • 「ポジション公募制度」をアピールしたい:公募制度を使って営業から企画へ異動し、輝いている社員
  • 「働きやすさ・男性育休」をアピールしたい:実際に数ヶ月の育休を取得し、復帰後に昇進した男性マネージャー

「組織・事業」がテーマの場合

事業の「痛み」と「未来」を解像度高く語れる人物を選びます。

  • ビジョンへの共感を生みたい:創業メンバー、または事業責任者(「なぜやるのか」という原体験を持っている人)

「採用情報」がテーマの場合

選考プロセスに関わっている社員を選びます。

  • 面接の不安を解消したい:現場の面接官、または採用責任者

「誰の話なら、読者は自分を重ね合わせられるか?」この視点を持つだけで、記事の説得力が変わります。

ステップ2:「ミズサキ流」で心を動かす王道の4部構成を学ぶ

テーマが決まったら、インタビュー記事の構成を練ります。

多くの記事ではいきなり「大学時代の就活」や「現在の業務」から始まりますが、ミズサキ流では「子供時代・原体験」から掘り起こすことをおすすめしています。

人間は、完璧なヒーローよりも、「弱みやコンプレックスを克服しようとする人間」に共感する生き物だからです。

時系列やエピソードを基にした行動、選択の理由や価値観を伝えることで、記事にストーリー性が生まれ、読み応えが生まれると考えています。

作成する記事に正解はありませんが、構成に迷ったら、まずは以下の4部構成(過去・転機・現在・未来)に沿って、物語を構築することをおすすめします。ここでは、架空のIT企業「株式会社プラネットX」に転職した、元銀行員・佐藤さんの事例をモデルに解説します。

ミズサキコンテンツ挿入画像用 (7) (1)

1. 【過去編】「優秀さ」より「人間味」を。子供時代とコンプレックスの深掘り

読者は、知らない人の話には興味を持ちにくいです。まずは社員を「記号(社員A)」から「生身の人間」へと変化させ、読者との間に信頼関係を形成します。

ここでは「弱み」や「欠落」をあえて書き出すことをおすすめしています。

「弱みを見せると、求職者にナメられるのではないか?」そう不安に思う方もいるかもしれません。しかし、これは心理学的にも、物語の法則としても「逆」であることが証明されています。

アメリカの心理学者エリオット・アロンソンが行った有名な実験があります。

「非常に優秀な人」が完璧に振る舞う場合と、「コーヒーをこぼすようなドジ(失敗)」を見せた場合、どちらが好感度が高いか?

結果は、「優秀な人が小さな失敗を見せた時」の方が、圧倒的に好感度が高まったのです。

これを「プラットフォール効果(しくじり効果)」と呼びます。

求職者は「完璧すぎる社員」を見ると、「自分には無理だ」「住む世界が違う」と心理的な壁を作ります。

しかし、優秀な社員が過去の「しくじり(弱み)」を見せることで、その壁が取り払われ、「この人も同じ人間なんだ」という親近感と信頼が生まれるのです。

ハリウッド映画や漫画の脚本術(ストーリーテリング)において、主人公には「欠落(コンプレックスや弱点)」を設定するという鉄則があります。

なぜなら、物語とは「マイナスからプラスへ」の変化を描くものだからです。

完璧な主人公 = 変化の余地がない = 感情移入できない(退屈)

弱点のある主人公 = 葛藤し、成長する余地がある = 応援したくなる(共感)

採用広報も同じです。

「最初からすごかった人」の話はただの自慢ですが、「弱かった自分が、会社の環境によって変われた」という話は「成長の物語」になります。

求職者が求めているのは、完成されたスーパーマンの記録ではなく、「自分もこうなれるかもしれない」という可能性の物語なのです。

記事イメージ: 架空事例(プラネットX・佐藤さん)子ども時代  砂場の「泥団子」と完璧主義

自分の「完璧主義」は、幼少期から筋金入りでした。

保育園時代、友達が適当に泥遊びをする横で、私だけは「完全な球体」を作ることに執着していました。少しでも歪みがあれば壊して作り直す。気づけば友達は全員帰宅し、園庭に一人ポツンと残される......

「当時から『納得できないものは出したくない』という頑固さがあったんです。良く言えば職人気質、悪く言えば融通が利かない子供でした(笑)

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藤村

ここで重要なのは、「銀行員になった」という経歴の前に、本来の性格を描写することです。

「泥団子を一人で磨き続ける不器用な子供」という映像を読者に想像させることで、後の「銀行での苦悩」や「エンジニアとしてのこだわり」に一貫性(伏線)を持たせることができます。 読者は「なるほど、この人は昔からそういう人なんだ」と深く納得します。そして、幼少期のイメージも持ってもらうことで一気に親近感を抱きます。

記事イメージ: 学生時代~新卒 「減点法」で生きてきた人生

学生時代から「真面目」だけが取り柄。テストは常に90点以上じゃないと気が済まない。

新卒で入った銀行では、1円のズレも許されない重圧の中で、「いかにミスをしないか」だけに神経をすり減らす日々。あだ名は「ミスター・パーフェクト(笑)」。でも、心の中は常に失敗への恐怖でいっぱいでした。

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藤村
ここで重要なのは、「銀行員だった」という事実よりも、「真面目すぎて失敗が怖い」という性格的な弱み(コンプレックス)の開示です。 完璧そうに見える人の内面の弱さを描くことで、読者は「自分と同じだ」と親近感を抱きます。

2. 【転機編】「マイナス」からの脱却。前職の課題と入社動機の必然性

「なぜこの会社に入ったのか?」を説得力を持って伝えるには、「前職(過去)での閉塞感」をリアルに描写する必要があります。「Before(課題)」と「After(解決)」の落差が大きければ大きいほど、会社の魅力が際立ちます。

「前の会社を悪く言うようで気が引ける…」そう感じるかも知れませんが、ここで描くべきは「前の会社への悪口」ではなく、「その時の本人の閉塞感(渇望)」です。なぜなら、人間の脳は「変化の落差(ギャップ)」にしか反応するものだからです。

変化の落差を用意する重要性

■心理学: 「知覚のコントラスト効果(対比効果)」

真夏にクーラーの効いた部屋に入ると「天国だ」と感じますが、冬に同じ温度の部屋に入っても何も感じません。これは、直前の状態(暑さ)との対比によって、感じ方が変わるからです。これを「知覚のコントラスト効果」と呼びます。

採用記事でも同じことが起きます。

落差が小さい(+10点から+20点へ)

前の職場も良かったですが、御社はもっと働きやすいです。

落差が大きい(-10点から+20点へ)

前の職場では息が詰まる毎日でしたが、御社に来て初めて深呼吸ができました。

「以前はどれだけ苦しかったか(Before)」を正直に書くことは、ネガティブキャンペーンではなく、「自社の環境の良さ(After)」を最大限に輝かせるための技術なのです。

■マーケティング: 「PAS(パス)の法則」

人を動かす文章の構成として、マーケティングの世界で有名なフレームワークの一つです。

  1. Problem(問題): 読者が抱えている痛みや悩みを提示する。
  2. Agitation(扇動): その問題を放置するとどうなるか、痛みを深掘りする。
  3. Solution(解決策): 自社の商品(会社)こそが、その解決策だと提示する。

この法則を採用記事に応用します。ターゲットとなる求職者は、今まさに「現状への不満(Problem)」を抱えています。インタビュー記事の中で、社員がかつて感じていた「焦りや危機感(Agitation)」をリアルに描写することで、読者は「これは自分のことだ!」と自分を重ね合わせます。そこで初めて、「この会社なら、その悩みが解決できる(Solution)」というメッセージが、救いの手として刺さるのです。

記事イメージ: 「正解」のない世界への渇望

ある日、顧客から「君の提案は正しいけど、面白くないね」と言われ、頭が真っ白に。 マニュアル通りの「正解」を出し続けてきた自分が、AIに代替される恐怖。

「正解がない世界で、泥だらけになってみたい」。そんな時に出会ったのが、失敗を賞賛する文化を持つプラネットXでした。

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藤村

ここでは「マニュアル通りの安定」が敵として描かれ、プラネットXの「カオスな挑戦(変化)」が救済として描かれています。 単に「成長できそうだから」ではなく、「自分の殻を破るためには、この環境しかなかった」という必然性を持たせること。これが、採用競合との差別化を生みます。

3. 【現在編】挫折とV字回復。「ネガティブ」を「ポジティブ」の踏み台にする

ここが記事で盛り上がる箇所です。「入社後、すぐに活躍しました!」という順風満帆なストーリーはNG。これでは「元々優秀だったんでしょ?」で終わってしまいます。 必要なのは「壁」と「登り方」のセットです。

  1. 入社後のギャップ(壁): 想像以上に大変だったこと、失敗談。
  2. 行動と選択(登り方): どう考え、どう行動し、会社のどんな仕組みを使ったか。
  3. 成果(頂上): その結果、どう成長し、何を得たか。

「失敗談を書くと、会社の評判が落ちるのでは?」と思うかもしれません。しかし、失敗談(挫折)がない記事こそが、読者の不信感を招くと考えています。なぜなら、人は「成功の結果」ではなく、「失敗からの立ち直り方」にこそ、その組織や人への真価を見るからです。

壁と登り方のセットを見せることで読者を魅了する

■ストーリーの黄金律: 「マン・イン・ホール(穴に落ちた男)」の法則

アメリカの作家カート・ヴォネガットが提唱した、古今東西、最も大衆に愛される物語の形があります。それが「マン・イン・ホール(Man in Hole)」です。主人公が穴(トラブル)に落ち、そこから這い上がるプロセスを描く。この「V字の感情曲線」こそが、読者を熱狂させると言われています。

  • 一直線の成功談: 「入社しました→活躍しました」→ 「退屈」かつ「嘘くさい」。 読者は「元々すごかっただけでしょ」「都合の悪いことは隠してるな」と感じ、離脱します。
  • V字回復の物語: 「入社しました→壁にぶつかりました(底)→這い上がりました(頂上)」→ 「共感」と「信頼」。 読者は、その人がどうやって困難を乗り越えたか(How)を知ることで、「この会社なら自分も成長できる(再現性)」を感じ取ります。

■組織心理学: 「心理的安全性」の証明(Google・アリストテレスプロジェクト)

心理的安全性はGoogleが「生産性の高いチームの唯一の共通点」として発表し、有名になった概念です。「無知や無能だと思われる行動をしても、このチームなら対人関係のリスクがない」と信じられる状態を指します。

求職者が最も恐れているのは「失敗したら詰められるのではないか?」「見捨てられるのではないか?」という恐怖です。採用記事の中で、社員が「失敗談を明るく語っている」という事実こそが、「この会社は失敗を許容し、再挑戦を応援してくれる(心理的安全性が高い)」という、何よりの証拠(エビデンス)になります。

「入社後に失敗した話」は、ネガティブな情報ではありません。「失敗しても大丈夫だ」という、求職者への最強の安心材料なのです。

記事イメージ:3日かけた「100点の資料」より、30分の「30点のラフ」を

入社早々、前職の癖で3日間誰とも話さず、完璧なレイアウトと論理構成で「100点満点の企画書」を作り上げました。

しかし提出した瞬間、CEOはため息交じりに一言。 「佐藤くん、これに3日かけたの? 机上の空論を3日磨くより、30点のラフでいいから30分で顧客にぶつけてほしかった。 その方が、3日で10回改善できたでしょ?」

頭をガツンと殴られた気がしました。 銀行では「正解を出してから動く」のがルールでしたが、ここでは「動きながら正解を作る(走りながら考える)」ことが求められていたのです。

「質よりスピード」「まずやってみる」。 頭では分かっていたつもりでも、体が動かなかった。自分のプライドが粉々になり、悔しくてトイレに駆け込んだ夜。 先輩が「ナイス失敗! それを早く知れてよかったじゃん、失敗パーティーしようぜ!」と笑い飛ばしてくれ、そこで初めて「早く失敗することこそが、成功への最短ルートなんだ」と腹落ちしました。

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藤村

「未経験者がぶつかるリアルな壁」を共有しています。 同時に、「失敗パーティー」という独自の文化を出すことで、「この会社は失敗を責めない(心理的安全性)」を強力にアピールできています。

4. 【未来編・カルチャー編】主語を「I」から「We」へ。

記事の最後は、個人の成功から視座を上げ、会社全体への貢献や独自のカルチャーで締めます。 ここで注意すべきは、「アットホーム」といった抽象的な言葉を使わないことです。その会社独自の「習慣」「共通言語」を書くことでしか、本当の空気感は伝わりません。

「自分の話ばかりする人」と「チームや未来の話をする人」。どちらが魅力的に見えますか? もちろん後者です。この直感的な違いは、実は「人間の成長プロセス」そのものだからです。

心理学や物語に見られる「I」から「WE」

■心理学: 誰かのために動きたくなる欲求

心理学では、人間の欲求は階段のように上がっていくと言われています(マズローの欲求階層説)。難しく考える必要はありません。シンプルに言えば、人は「自分の心が満たされると、次は誰かのために動きたくなる」という生き物なのです。

    • 第1段階:「I(私)」のステージ
      「もっと評価されたい」「スキルを身につけて成長したい」。これは若手や成長期には当たり前の欲求です。この段階では、主語は自然と「私(I)」になります。
    • 第2段階:「We(私たち)」のステージ
      自分が満たされると、視点は外に向きます。「チームを勝たせたい」「後輩に背中を見せたい」。これは成熟したプロフェッショナルだけが到達できる境地です。ここで主語は「私たち(We)」に変わります。

記事の後半で「We」を語ることは、単なるチームワークのアピールではありません。その社員が、「自分のためだけに働く段階を卒業し、組織のために働くリーダーになった」という、人間的な成熟(キャリアの到達点)を証明するためです。

■神話の法則: ヒーローズ・ジャーニーの最終章「宝を持っての帰還」

読者は、その成熟した姿に「頼もしさ」と「尊敬」を抱き、「この人と一緒に働きたい」と強く感じるのです。

スター・ウォーズから桃太郎まで、世界中の物語の基本構造において、物語のラストは「帰還」で終わります。主人公は冒険で宝(スキルや経験)を手に入れ、それを「故郷の人々(仲間)に分け与える」ことで、物語が完結するのです。

  • 宝を独り占めする主人公: ただの強欲な人です。物語はバッドエンドになります。
  • 宝を分け与える主人公: 真の英雄です。読者はここで最大のカタルシスを感じます。

採用記事も同じです。「苦労してスキルを身につけました(宝ゲット)」で終わらせてはいけません。「そのスキルを使って、次は私が後輩を助けたい」「この会社を業界No.1にしたい」と語ることこそが、物語を美しく完結させ、読者に「次はあなたが、このバトンを受け取ってください」というメッセージを渡すことになるのです。

記事イメージ:「失敗」が「ナレッジ」に変わる瞬間 チームへの貢献

今では、チームで一番「実験(失敗)」をするのが私です。 うちの会社には、最も盛大に挑戦して失敗した人を表彰する「ファースト・ペンギン賞」があります。先月、ついに私が受賞しました。 かつて1円のミスに怯えていた私が、今は「次はどんな実験をしよう?」とワクワクしている。この景色を、これから入る仲間とも共有したいですね。

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藤村

「挑戦的な社風です」と書く代わりに、「ファースト・ペンギン賞がある」という事実(ファクト)を提示しています。 また、「自分の安泰のため」に入社した佐藤さんが、今では「仲間のために文化を体現している(We)」。この変化こそが、読者に「良い会社に入ったんだな」と思わせる最強のクロージングです。

ステップ3:良質な情報を引き出すインタビュー方法

戦略(ステップ1)と構成の型(ステップ2)が決まっても、インタビューで核心に迫るエピソードが引き出せなければ、記事の質は高まりません。

プロのライターは、執筆作業そのものよりも「取材と構成」に時間を割きます。なぜなら、「素材」の質が低ければ、どんなに文章力があってもリカバリーできないからです。

ここでは、確実に良質な情報を引き出し、論理的に組み立てるための手順を解説します。

インタビューは「一問一答」を卒業し、「深掘り」に徹する

「入社理由は?」「やりがいは?」と質問リストを順番に消化するだけのインタビューは、確認作業と同じになってしまいます。そこには「感情」も「ドラマ」もありません。

必要なのは、相手の回答に対して「なぜ?(Why)」「どのように?(How)」を問い、表面的な事象の奥にある「価値観」を掘り当てることです。

なぜ「Why」「How」が必要なのか?

人の行動や言動(目に見える部分)は氷山の一角に過ぎません。その水面下には、行動を突き動かす「価値観・信念・動機」が隠れています。

読者が共感するのは、表面的な「行動(何をしたか)」ではなく、その奥にある「動機(なぜしたか)」です。ここを聞き出すことで初めて、記事に厚みが生まれます。

浅いインタビュー(事象のみ)

「大変だったことは?」

「納期が厳しかったことです」

深いインタビュー(価値観への到達)

「なぜそこまで納期にこだわったのですか?」

「前職で約束を破り、信頼を失った経験がトラウマだからです」

「どのように納期を守れるよう取り組んだのですか?」

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藤村
ここまで深掘りして初めて、その人の「職業倫理」と「信念」が見えてきます。

必須ツール:メモは取らず、会話と観察に集中する

インタビュー中に必死にメモを取る行為は推奨しません。

人間の脳は「書くこと」と「聞くこと(相手の表情や微細なニュアンスを読み取ること)」を同時に高いレベルで行うことができないからです。

記録はツールに任せ、インタビュアーは「相手の目を見て、対話すること」に全リソースを割いてください。

ミズサキでは以下のようなツールを使います。

  • Zoom / Google Meetの録画機能: 表情や間の取り方も含めて見返せるため、最も推奨します。AIツールでインタビューのやり取りを書き出すことも可能です。
  • CLOVA Note / Otter.ai / Notta: 音声データの文字起こしに最適です。リアルタイムでテキスト化されるため、終了後の記事作成スピードが劇的に向上します。

ステップ4:読ませる記事の3つの法則と文章作成の9つの技術

素晴らしいエピソードが集まっても、文章が単調では読まれません。

「いい話なんだから、多少読みづらくても読んでくれるだろう」これは大きな間違いです。

現代人は1日に約3,000件の広告メッセージに晒されており、脳は「面倒な情報を0.1秒で遮断する」ように進化しています。

読まれる記事は、以下の3つの法則を使って、読者の脳に「これは読む価値がある」と思わせています。

読まれる記事の3つの法則

脳科学: 「ミラーニューロン」と没入感

人間には、他人の行動を見た(または読んだ)時に、まるで自分も同じ行動をしているかのように脳が反応する神経細胞「ミラーニューロン」があります。

形容詞(すごい、大変)

脳は「情報」として処理します。感情は動きません。

動詞・動作(手が震えた、走り回った)

脳は「体験(シミュレーション)」として処理します。

「冷や汗が止まらなかった」という描写を読んだ時、読者の脳内でも微かにストレス反応が起きています。プロが「形容詞を捨てて動詞で書け」と言うのは、読者に主人公(社員)と同じ体験をさせるためなのです。

認知心理学: 「処理流暢性(Processing Fluency)」

人間は、「読みやすい文章(処理しやすい情報)」を無意識に「正しい情報」「好ましい情報」だと判断するバイアスを持っています。逆に、文字が詰まっていたり、論理が難解だったりすると、内容がどれだけ素晴らしくても「この会社は不親切だ」「信用できない」と誤認してしまいます。

「改行を入れる」「見出しをつける」「平易な言葉を使う」。これらは単なる親切心ではなく、「会社の信頼度(好感度)」を底上げするための心理テクニックです。

Webユーザビリティ: 「F字型スキャン」と3秒の壁

ニールセン・ノーマン・グループの有名な視線追跡調査によると、Web上の読者は文章を「読み」ません。「F字型にスキャン(拾い読み)」します。

  1. まず見出し(左上)を見る。
  2. 興味があれば最初の数行を横に読む。
  3. あとは左端を縦に流し読みする。

この動作は数秒で行われます。つまり、「見出し」と「冒頭3行」だけで勝負が決まるのです。ここでフック(興味付け)ができなければ、その後の数千文字は「存在しない」のと同じです。

どの形式を選ぶか? 目的別・3つの記事フォーマット

記事の語りについて「Q&A形式がいいのか、物語調がいいのか?」

これも好みの問題ではなく、「誰に何を伝えたいか(目的)」によって論理的に使い分ける必要があります。

形式 特徴 向いているケース
① 一人称(独白)形式 「私は~だ」と日記のように語る。主観的な感情描写に優れ、没入感が高い。

【ミズサキ推奨】


ポテンシャル採用、若手向け。


スキルよりも「熱量」や「人柄」を重視したい時。

② 三人称(ルポ)形式 「佐藤はこう語った」とインタビュアーが描写する。客観性が高く、信頼感が出る。

ブランディング、企業紹介。


会社の雰囲気を俯瞰して伝えたい時や、創業ストーリーなど。

③ Q&A(対談)形式 インタビュアーとの掛け合い。情報の羅列にならず、リズムよく読める。

専門職、管理職採用。


技術スタックや制度の詳細など、正確な「情報」を伝えたい時。

迷ったら、求職者の感情を動かす力が最も強い「① 一人称(独白)形式」をおすすめします。

読ませる技術9選

①「形容詞」を捨てて「動詞」と「会話文」で書く

「すごい」「大変」「嬉しい」といった形容詞は便利ですが、読者の感情を動かしません。感情は「状況描写」の中に宿ります。「Show, Don't Tell(語るな、見せろ)」の原則です。

悪い例

とても大変でした

良い例
冷や汗が止まらず、キーボードを叩く指が震えました

②「固有名詞」と「数字」がリアリティを出す鍵

抽象的な表現は、読者の記憶に残りません。採用記事でリアリティを出し読者に印象を残すのは「固有名詞」や「数字」の具体的な表現です。

悪い例

遅くまで残業して頑張りました

良い例

23時のオフィスで、冷めたコンビニ弁当を横目にSQLを書き続けました

③「冒頭3行」で惹きつける

Web記事の勝負は各項目の最初の数行です。「私は〇〇大学を卒業後、20xx年に入社し…」という書き出しは、最も離脱率が高いパターンです。映画のように、いきなり「クライマックス」「象徴的なシーン」から始める方法があります。

悪い例

今日は2025年に入社した私が、株式会社〇〇でどんな仕事をしているのかお伝えします。

良い例

「もう、辞めよう

入社3ヶ月目の雨の日、私は本気で退職届の書き方を検索していました。

④見出し(H2, H3)だけでストーリーを完結させる

スマホで読む読者の多くは「流し読み(スクロール)」をします。本文を読まなくても、見出しだけを追えば大筋が分かるように設計するのがコンテンツ作成の鉄則です。

悪い例

入社後の苦労 / 成長のきっかけ

良い例

「完璧な資料」を一蹴され、トイレで泣いた日 / 「失敗パーティー」で気づいた本当のプロ意識

⑤インタビュアーの存在を「スパイス」として残す

一問一答形式にする必要はありませんが、完全に黒子に徹しすぎると単調になります。

インタビュアーの「驚き」や「納得」を地の文に挟むことで、「ここで感動してほしい」「ここは笑うところ」という感情のガイドラインを読者に提示できます。

悪い例
インタビュアーが一切登場しない
良い例
  • その言葉を聞いて、私は思わず息を呑んだ
  • 佐藤さんは、まるでいたずらっ子のようにニヤリと笑って答えてくれた

⑥「改行」と「余白」でリズムを作る

スマホの画面は小さいため、文字がびっしり詰まっていると「ウッ」となって閉じられます。

「3行書いたら1行空ける」くらいのリズムを意識してください。また、重要なセリフの前後に余白を作ることで、その言葉を際立たせることができます。

悪い例

諦めかけたその時でした。「お前ならできるよ」と、背中を叩いてくれたのは、一番厳しいと思っていた上司でした。

良い例

諦めかけたその時でした。

「お前ならできるよ」

背中を叩いてくれたのは、一番厳しいと思っていた上司でした。

⑦ 読後感を出す余韻の設計

記事の最後を「応募お待ちしております!」で終わらせては、読者を物語から急に引き離してしまいます。

最後は、その社員が「遠い未来を見つめている描写」「読者への静かな問いかけ」で締めくくり、余韻を残したまま次のステップへ誘導しましょう。

悪い例

プラネットXでは一緒に働く仲間を募集しています!ぜひ応募してください!

良い例
かつて1円のミスに怯えていた私が、今は「次はどんな実験をしよう?」とワクワクしている。もしあなたが、今の場所で息苦しさを感じているなら。ここには、泥だらけになって遊べる場所が広がっています。

⑧「英語に訳せるか?」を確認することで「論理が通っているか?」を知る

「この文章、英語に直訳できるかな?」という視点を持つことは、日本語の読みやすさを劇的に向上させる裏技です。日本語は「主語」を省略したり、「〜ですが、〜なので、〜して」と一文をダラダラと長く繋げたりしても、なんとなく意味が通じてしまう言語です。しかし、これは読者の脳に「解読」という負担をかけます。

一方で英語は、「誰が(主語)」「どうした(動詞)」が明確でないと成立しません。「英語に訳しやすい日本語」=「論理の骨格がしっかりした、誤解の余地がない日本語」なのです。

  • 一文一義(ワンセンテンス・ワンメッセージ)にする
  • 「誰が」その動作をしたのか(主語)を意識する
  • 「〜が、」(順接か逆接か不明な接続)で繋がず、一度「。」で切る
悪い例

弊社は、独自の技術力で業界をリードしており、その背景には、創業者の強い思いがあるのですが、それを実現するために日々奮闘しているのです。

良い例

弊社は独自の技術力で業界をリードしています。その背景にあるのは、創業者の強い思いです。私たちはそのビジョンを実現するために、日々奮闘しています。

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藤村

「〜しており」「〜あるのですが」で繋がりすぎて、主語と述語がねじれています。
(英語に訳そうとすると詰まります)

接続詞で切ることで、リズムが生まれ、誰が読んでもスッと頭に入ります。

⑨「事実(What)」に「動機(Why)」を添える

事実(行動・結果)だけを並べても、それは物語にはなりません。物語にするには、「なぜその選択・行動をとったのか(価値観)」が必要です。

サイモン・シネックが提唱したゴールデンサークル理論では、人は「何をしたか(What)」ではなく「なぜしたか(Why)」に共感し、動かされるとされています。

採用記事においても、単なる成功体験(What)ではなく、その裏にある信念(Why)を書くことで、求職者の共感を得られます。

悪い例

未経験だったので、毎日3冊本を読みました。その結果、MVPを取りました。

良い例

未経験の自分がチームに貢献するには、誰よりも知識を入れるしかない。『量質転化』こそが凡人の生存戦略だと思ったからです

毎日3冊本を読み続けた結果、MVPをいただくことができました。

「選択・行動・結果」の間に、必ず「その人の理由(Why)」を挟んでください。それこそが、求職者があなたの会社に惹かれる理由になります。

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藤村

事実(What)だけを説明すると、すごいけれど、再現性がなく「へぇ」で終わります。

動機(Why)にはその人の思考プロセスが見えるため、読者は「なるほど、そういう考え方なら自分も真似できるかも」と共感します。

ステップ5:読まれるための最終工程。タイトルとリード文の設計

中身が良い記事でも、タイトルと導入が魅力的でなければ、クリックされず、読まれません。最後に、記事を「読まれるコンテンツ」に昇華させるための、タイトルとリード文の設計法則を解説します。

クリックされる「タイトル」のつけ方 3つの型

「営業部・佐藤さんのインタビュー」というタイトルは避けるべきです。人間には「情報の空白(知っていることと知らないことの隙間)を埋めたい」という心理的欲求があります。

タイトルではあえて「問い」や「違和感」を作り、クリックへの動機づけを行ってください。

3つの型 解説・例
ギャップ(Before/After)型

変化の落差を示し、「何があったのか?」という好奇心を刺激します。

例)元銀行員、安定を捨ててカオスなスタートアップへ。彼が『1円のミス』より恐れたものとは?

パワーワード(引用)型

インタビュー中の最も強い言葉(キラーワード)を抜き出し、インパクトを与えます。

例)『その資料、全然ダメだよ』。自信作を全否定された夜、私が本当のプロになった瞬間

ターゲット呼びかけ型

「自分事」だと認識させ、カクテルパーティー効果(自分に関係ある情報は自然と耳に入る現象)を狙います。

例)【20代後半】今の仕事に『飽き』を感じているあなたへ。未経験からPMを目指した僕の生存戦略

離脱させない「リード文」の役割

リード文の役割は本文を読ませることです。冒頭から読者の課題や期待している内容に触れ、共感を獲得してください。

悪い例

こんにちは。今回は営業部の佐藤さんにインタビューしました。佐藤さんは2019年入社で…

良い例

「このままでいいのだろうか?」日曜日の夜、サザエさんを見ながら憂鬱になる。そんな経験はありませんか?今回の主役・佐藤さんも、かつてはそんな日々を送っていました。なぜ彼は、毎日ワクワクして出社できるようになったのか? その劇的な変化の裏側を公開します。

社員インタビュー記事の書き方に関するよくある質問

Q. インタビュー時間はどれくらいが適切ですか?

A: 30分〜60分が目安です。
30分未満では深いエピソードを引き出すのが難しく、60分を超えると集中力が切れ、話が散漫になります。事前に質問リストを共有し、ポイントを絞って聞くことで、30分でも十分な質を担保できます。

Q. 写真撮影はプロに頼むべきですか?

A: 可能なら頼むべきですが、必須ではありません。
予算があるならプロのカメラマンに依頼するのがベストですが、最近のスマートフォン(iPhoneやPixelなど)でも十分綺麗な写真は撮れます。重要なのはカメラの性能よりも「明るさ(自然光)」と「構図」です。暗い室内での撮影は避け、窓際などの明るい場所で撮影してください。

Q. 社員が顔出しNGの場合はどうすればいいですか?

A: 後ろ姿や手元、イラストアイコンなどで対応可能です。
セキュリティやプライバシーの観点で顔出しができない社員もいます。その場合は、PCを操作している手元のアップや、後ろ姿、あるいは似顔絵アイコンを使用します。重要なのは「実在する社員の声である」と伝わることなので、写真はイメージカットで代用し、記事の中身で勝負してください。

まとめ: 良い採用記事は「ドキュメンタリー」である

ここまで、架空の社員・佐藤さんの事例をパーツごとに解説してきましたが、最後にこれらを一本の映画のように繋げて振り返ってみましょう。

  1. 【過去】 砂場で一人、泥団子を磨き続けていた「完璧主義」の少年が、
  2. 【転機】 銀行員になり、「正解」を守る日々に窒息しそうになって転職を決意。
  3. 【現在】 スタートアップで「完璧な資料」を否定され、トイレで涙を流すが、「失敗パーティー」という文化に救われる。
  4. 【未来】 そして今、かつての自分のように怯える仲間のために、「ファースト・ペンギン賞」を目指して失敗を賞賛している。

いかがでしょうか。ただ「元銀行員のエンジニアです」と紹介するよりも、はるかに人間味があり、応援したくなりませんか?

特別な才能や、派手な成功体験は必要ありません。「弱み」や「葛藤」を含んだ人間くさいドラマを描くこと。この構成を意識するだけで、社員紹介記事は「ただの紹介文」から、求職者の心を動かす「魅力的な採用コンテンツ」へと生まれ変わります。

ぜひ貴社の社員インタビューでも、表面的な経歴の奥にある「その人の人生のドラマ」にスポットライトを当ててみてください。そこには必ず、求職者と貴社を強く結びつける物語が眠っているはずです。

ミズサキ株式会社では、貴社の「隠れた魅力」を言語化する採用広報のパートナーとして、戦略設計から記事制作まで伴走いたします。 まずは一度、ご相談ください。

▼ミズサキの採用広報支援「リクルーティングPR-X」

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