navigation

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?図解と事例でわかる策定・浸透の教科書

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?図解と事例でわかる策定・浸透の教科書
  • 公開日:2025/12/08
  • 更新日:2025/12/08
藤村俊太郎
この記事を書いた人
藤村俊太郎

愛知県知多市出身。愛知県立明和高校→慶應義塾大学卒業。高卒採用・大卒採用・中途採用のプロフェッショナル。年間4,000件以上の採用をマッチングさせる転職サービスの開発・運用を経験。自社採用部署における、新卒採用の立ち上げ・採用広報部署の立ち上げ・社員定着戦略/仕組みの構築を行う。採用戦略の構築とインハウス化が得意。

「ミッションとビジョン、どちらが上位概念だったっけ?」
「最近よく聞く『パーパス』と何が違うの?」
「せっかく作っても、結局は額縁に入れて飾られるだけで終わるのではないか」

組織づくりや採用広報の現場で、このような悩みを抱えている担当者は少なくありません。MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)は企業の根幹をなす重要な概念ですが、その抽象度の高さゆえに、定義や運用方法に迷いが生じやすいのも事実です。

この記事では、誰もが知る「桃太郎」の物語を使った直感的な解説で、MVVの基本を3分で理解できるように整理しました。さらに、言葉の定義だけでなく、実際に組織を変えるための具体的な「策定4ステップ」から、形骸化を防ぐ「人事評価への組み込み方」まで、実務で使えるノウハウを網羅しています。

多くの成功企業の事例や、よくある失敗パターンを分析した上で導き出した、実践的なロードマップです。読み終える頃には、曖昧だった言葉の定義がクリアになり、あなたの組織が目指すべき方向へと自走し始めるイメージが明確に描けるようになるでしょう。

MVVの策定から情報発信まで
採用広報を初期費用ゼロで始めるなら「リクルーティングPR-X」
リクルーティングPR-X_mv

MVVは決めるだけでは意味がありません。
採用サイトやnote・Wantedlyを使って、MVVを発信しましょう!

弊社ミズサキの『リクルーティングPR-X』なら、

  • 初期費用・月額固定費ゼロ
  • 1記事3万円~でプロがコンテンツを制作
  • 契約期間の縛りなし。いつでも解約OK

下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

採用広報のご相談はこちら

[ 目次 ]

  1. MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?【桃太郎で3分解説】
    1. Mission(ミッション):社会的使命・存在意義
    2. Vision(ビジョン):あるべき姿・中期的目標
    3. Value(バリュー):行動指針・価値観
  2. 混同しやすい「パーパス」や「経営理念」との違い
    1. MVVとパーパス(Purpose)の決定的な違い
    2. 企業理念・経営理念・クレドとの位置関係
  3. なぜ今、MVVが必要なのか?導入のメリットとタイミング
    1. 組織の「判断軸」が定まり、意思決定が高速化する
    2. 採用ミスマッチを防ぎ、エンゲージメントが高まる
    3. MVVはいつ策定すべきか?(創業期・変革期・組織拡大期)
  4. 【保存版】失敗しないMVVの作り方 4ステップ
    1. Step1. 現状分析と「創業の想い」の棚卸し
    2. Step2. 市場・競合分析(3C / SWOT / PEST分析)
    3. Step3. 社員参加型ワークショップでの共創
    4. Step4. 言語化と明文化(シンプル&具体的に)
  5. なぜ形骸化するのか?浸透を阻む「失敗パターン」
    1. 言葉が抽象的すぎて「現場の行動」に落ちない
    2. 経営陣が体現していない「言行不一致」
    3. 評価に紐付いておらず「守るメリット」がない
  6. MVVを組織に「実装」する5つの仕組み
    1. 経営トップ・リーダーが「体現者」になる
    2. 採用基準・人事評価制度への組み込み
    3. 社内報・表彰制度(MVP)でのストーリー共有
    4. 日常業務への落とし込み(1on1・会議での活用)
    5. 福利厚生やオフィス環境との連動
  7. 参考になる企業のMVV事例【属性別】
    1. 大手企業(トヨタ・ファーストリテイリング)
    2. スタートアップ・IT企業(マネーフォワード・メルカリ)
    3. 公共・その他(デジタル庁)
  8. コラム:個人のキャリアにも活かせる「My MVV」
  9. MVVに関するよくある質問(FAQ)
    1. MVV策定にはどのくらいの期間が必要ですか?
    2. 策定プロジェクトのメンバーは誰を選ぶべきですか?
    3. MVVは一度決めたら変えてはいけませんか?
  10. まとめ:MVVは「額縁」から出し、使い倒してこそ意味がある

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?【桃太郎で3分解説】

MVVとは、Mission(ミッション)、Vision(ビジョン)、Value(バリュー)の頭文字を取った言葉で、組織が社会に存在する意義や目指すべき方向性を示したものです。

MVVは、企業の存在意義や未来像、そして組織で働く人々が共有すべき価値観を言語化したものです。それぞれが有機的に結びつき、組織の「何のために存在するのか」「どこに向かうのか」「どう振る舞うべきか」を包括的に定義します。

引用元:グロービス経営大学院

経営学者のピーター・ドラッカーが提唱した概念として知られていますが、ビジネス用語として定義を並べられると、どうしても堅苦しく、イメージが湧きにくいかもしれません。そこで、誰もが知る昔話「桃太郎」に例えて、直感的に理解してみましょう。

桃太郎でわかる、ミッション・ビジョン・バリュー

author icon
藤村
桃太郎の物語を組織活動として捉えると、3つの要素は次のように整理できます。
MVV 桃太郎で例えると
Mission
(使命)
「村の平和を守る」
(なぜ旅に出るのか?)
Vision
(未来像)
「鬼を退治して、誰もが安心して暮らせる村にする」
(どこを目指すのか?)
Value
(価値観)

「勇気を持つ」「仲間を信じる」「きびだんごを分け合う」
(どう行動するのか?)

このように、3つの要素はバラバラに存在するのではなく、「Mission(使命)」を頂点として、それを実現するための「Vision(目標)」があり、その過程で守るべき「Value(行動指針)」があるという、一貫したストーリーで繋がっています。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

Mission(ミッション):社会的使命・存在意義

ミッションとは、企業が社会に対して果たすべき使命や、その組織が存在する理由そのものを指します。企業の活動における「Why(なぜやるのか)」にあたる部分です。

桃太郎で言えば、「なぜ危険を冒してまで鬼ヶ島へ行くのか?」という問いへの答えがミッションです。「自分たちが有名になりたいから」ではなく、「鬼に苦しめられている村の人々を救い、平和を守るため」という強い動機が、彼の行動の原点になっています。

ビジネスにおいても同様です。利益を上げることは企業の継続に不可欠ですが、それ自体はミッションになり得ません。「情報革命で人々を幸せにする(ソフトバンクグループ)」のように、その事業を通じて社会にどのような価値を提供し、誰を救いたいのか。

author icon
藤村
普遍的で、簡単に変わることのない組織の心臓部と言えます。

Vision(ビジョン):あるべき姿・中期的目標

ビジョンとは、ミッションを追求した結果、将来的にたどり着きたい具体的な地点や状態のことです。企業の活動における「Where(どこへ行くのか)」にあたる部分です。

桃太郎にとってのミッションが「村の平和を守る」ことだとすれば、ビジョンは「鬼を退治し、金銀財宝を持ち帰って、村人が笑顔で暮らしている状態」と言えるでしょう。これは単なる夢物語ではなく、いつまでに成し遂げたいかという期限を含んだ、具体的な中期的ゴールです。

企業活動においては、「世界No.1の自動車メーカーになる」や「2030年までに売上100億円を達成する」といった定量的な目標や、「誰もがスマホで買い物ができる世界を作る」といった定性的な状態目標として設定されます。ミッションという終わりのない旅路の中で、メンバーが共通して目指せる「旗印」の役割を果たします。

Value(バリュー):行動指針・価値観

バリューとは、ミッションやビジョンを達成するために、組織のメンバーが日々の業務で具体的にどう行動すべきか、何を大切にすべきかを示した基準です。企業の活動における「How(どうやるのか)」にあたる部分です。

桃太郎一行が鬼退治という困難な目標を達成するためには、チームとしての結束が必要です。「自分だけ助かろうとしない(勇気)」「犬・猿・キジの個性を尊重する(仲間を信じる)」「限られた食料をシェアする(きびだんごを分け合う)」といった行動規範があったからこそ、彼らは勝利できました。

ビジネスの現場では、これが「顧客第一」「スピード重視」「挑戦を称える」といった言葉で表現されます。どんなに立派なミッションを掲げていても、日々の行動(バリュー)が伴っていなければ絵に描いた餅です。

author icon
藤村
バリューは、採用時の判断基準や人事評価の項目に直結する、最も現場に近い要素と言えます。

混同しやすい「パーパス」や「経営理念」との違い

MVV・パーパス・理念の比較

「ミッションとパーパス、結局何が違うのですか?」
「うちは昔から経営理念があるのですが、MVVに変えたほうがいいのでしょうか?」

これらは、企業ブランディングや組織開発の現場で最も頻繁に聞かれる質問です。言葉の定義は時代や論者によって微妙に異なるため、混乱するのは無理もありません。

結論から言えば、これらはすべて「企業の想い」を言語化したものであり、本質的なゴールは同じです。しかし、焦点の当て方や構成要素に明確な違いがあります。

まずは、それぞれの違いを一目で理解できるように比較表にまとめました。

用語 問いかける内容 役割・特徴 変化の頻度
パーパス Why(なぜ社会に存在するのか) 社会とのつながりを重視した「北極星」 ほぼ不変
ミッション Why(何を果たすべきか) 組織としての使命・任務 ほぼ不変
ビジョン Where(どこを目指すのか) 具体的な期限・数値を含む「到達点」 中期的に変化
バリュー How(どう行動するのか) 組織文化を作る「行動指針」 フェーズで変化
経営理念 Why / How 経営者の信念や経営方針 ほぼ不変

MVVとパーパス(Purpose)の決定的な違い

近年、ビジネス界で急速に広まった「パーパス(Purpose)」と、従来の「MVV」の違いは、視点の置き場所にあります。

パーパスは「Why(なぜ、我々はこの社会に存在するのか)」という問いに対し、社会とのつながりを最優先して答えるものです。自分たちが「何をしたいか(Will)」よりも、「社会から何を求められているか」という公益性の高い視点を含みます。常に変わらない不動の指針という意味で、「北極星」によく例えられます。

一方で、MVVは「Why(ミッション)」だけでなく、「Where(ビジョン)」という目的地と、「How(バリュー)」という移動手段をセットにしたパッケージ概念です。北極星(存在意義)を見上げるだけでなく、実際にそこへ向かうための「地図」と「コンパス」まで持っている状態と言えます。

そのため、「どちらが良いか」という議論はあまり意味がありません。ソニーグループのように「Purpose」を最上位に置き、その下に「Values」を配置する企業もあれば、メルカリのように強力な「Mission」を掲げて求心力を高める企業もあります。

重要なのは言葉のラベルではなく、自社のフェーズや文化に合わせて「社会的存在意義」と「具体的な戦略・行動」の両方が言語化されている状態を作ることです。これらを併用して整理することも、決して間違いではありません。

企業理念・経営理念・クレドとの位置関係

日本企業で古くから使われてきた「企業理念」や「経営理念」も、MVVと密接に関係しています。これらを現代的なMVVの枠組みで再定義すると、すっきりと整理できます。

まず「企業理念」は、創業者の想いや社是など、企業のDNAそのものを指します。時代が変わっても揺るがない普遍的なものであり、MVVにおける「ミッション」とほぼ同義です。

次に「経営理念」は、その時々の経営者が掲げる方針や戦略を指すケースが多く見られます。経営トップが交代すれば刷新されることもあり、これは中長期的な目標である「ビジョン」に近い性質を持っています。

最後に「クレド(信条)」は、社員が心がけるべき信条を具体的に明文化したものです。リッツ・カールトンの「ゴールドスタンダード」が有名ですが、これはMVVにおける「バリュー」をさらに具体化し、携帯可能なカードなどに落とし込んだものと言えます。

author icon
藤村
自社にすでに立派な企業理念がある場合、無理にMVVという横文字に書き換える必要はありません。しかし、「理念が抽象的すぎて現場が動けない」という課題があるなら、理念をミッションと位置づけ、そこから具体的なビジョン(目標)とバリュー(行動)を新たに策定し、構造化することをおすすめします。

なぜ今、MVVが必要なのか?導入のメリットとタイミング

言葉の定義が整理できたところで、次に「なぜ、コストと時間をかけてまでMVVを策定する必要があるのか」という本質的な問いにお答えします。

MVVは単なる「きれいな言葉」ではありません。経営資源であるヒト・モノ・カネを最大限に活かし、組織のパフォーマンスを向上させるための実用的な経営ツールです。

ここでは、経営層や上司に導入を提案する際にそのまま使えるような、具体的なメリットと最適な策定タイミングを解説します。

組織の「判断軸」が定まり、意思決定が高速化する

MVVを導入する最大のメリットは、組織全体の意思決定スピードが劇的に向上することです。

明確な判断基準がない組織では、現場の社員は「これでいいのだろうか」と迷い、些細なことでも上司の判断を仰ぐようになります。これでは承認プロセスが増え、ビジネスのスピードは落ちる一方です。

しかし、MVVという共通の「判断軸」があれば状況は変わります。たとえば「ユーザーファースト」というバリューが浸透している企業なら、現場の担当者は「ユーザーのためになるならやる、ならないならやらない」と即座に判断できます。上司も「バリューに沿っているか」を基準に承認できるため、属人的な判断によるブレがなくなります。

迷う時間を減らし、行動する時間を増やす。この積み重ねが、競合他社に打ち勝つスピードを生み出します。

採用ミスマッチを防ぎ、エンゲージメントが高まる

もう一つの大きなメリットは、採用活動における質的向上とコスト削減です。MVVは、自社に合う人材を惹きつけ、合わない人材をフィルタリングする強力な武器になります。

スキルだけで採用した人材が、入社後に「社風が合わない」と言って早期離職してしまうケースは後を絶ちません。これは、企業と個人の価値観(バリュー)のズレが主な原因です。採用コストが1人あたり数百万かかるとすれば、早期離職による損失は甚大です。

採用広報の段階でMVVを強く打ち出すことで、そのミッションや価値観に共感した人材が集まるようになります。同じ志を持つ仲間と働くことは、社員の心理的安全性やエンゲージメント(貢献意欲)を高め、結果として離職率の低下にもつながります。

「何ができるか(Skill)」だけでなく「何を大切にするか(Will)」でマッチングすることは、組織を強くする最短ルートです。

MVVはいつ策定すべきか?(創業期・変革期・組織拡大期)

では、MVVはどのタイミングで策定、あるいは見直しを行うべきなのでしょうか。

author icon
藤村
一般的に推奨されるのは、組織のフェーズが大きく変わる以下の3つのタイミングです。

1. 創業期(0→1フェーズ)

創業者の想いをDNAとして組織に刻み込むために不可欠です。最初から完璧なものでなくても構いませんが、方向性を示す羅針盤がなければ、航海を始めることすらできません。

2. 組織拡大期(30〜50人の壁)

社員数が30人を超えると、創業メンバーとの阿吽の呼吸だけでは意思疎通ができなくなります。「言わなくてもわかるだろう」が通用しなくなるこの時期こそ、明文化されたMVVが最も力を発揮します。PMF(プロダクト・マーケット・フィット)を達成し、さらにアクセルを踏む段階での再定義も効果的です。

3. 変革期(周年・事業承継・M&A)

社長の交代や企業の合併、創業10周年といった節目は、組織をリブランディングする絶好の機会です。過去の強みを継承しつつ、これからの時代に合わせて言葉をアップデートすることで、社内外に「第二創業」としての覚悟を示すことができます。

【保存版】失敗しないMVVの作り方 4ステップ

MVV策定の4ステップ・ロードマップ

「よし、今週末の役員合宿でMVVを決めよう」

もしあなたがそう考えているなら、少し待ってください。経営陣だけで会議室に閉じこもり、トップダウンで決めたMVVは、現場の共感を得られず失敗する典型的なパターンです。

形だけのスローガンに終わらせず、組織の血肉となるMVVを作るには、正しい手順と論理的なアプローチが必要です。ここでは、感覚や思いつきに頼らない、再現性の高い策定フローを4つのステップで解説します。

Step1. 現状分析と「創業の想い」の棚卸し

最初のステップは、ゼロから新しい言葉をひねり出すのではなく、すでに組織の中にある「想い」を発掘することから始まります。

ここで役に立つのが、サイモン・シネック氏が提唱した「ゴールデンサークル」というフレームワークです。多くの人は「What(何をしているか)」や「How(どうやっているか)」から語りがちですが、人の心を動かすリーダーは必ず「Why(なぜやるのか)」から語ります。

ゴールデンサークル(Whyから始める)

まずは経営トップや創業メンバーへのヒアリングを行い、以下の問いへの答えを言語化してください。

  • なぜ、この会社を立ち上げたのか?(創業の原点)
  • なぜ、この事業でなければならないのか?(社会的使命)
  • 過去最大の危機をどう乗り越えたのか?(組織のDNA)

泥臭いエピソードの中にこそ、その会社らしさ(独自性)の種が眠っています。まずはこれを余すことなく書き出す作業に徹してください。

Step2. 市場・競合分析(3C / SWOT / PEST分析)

自分たちの想いを整理したら、次は視点を「内」から「外」へと切り替えます。どれほど熱い想いがあっても、市場のニーズや社会の流れとかけ離れていては、独りよがりなMVVになってしまうからです。

ここでは、客観的なフレームワークを用いて自社の立ち位置を分析します。

MVV 桃太郎で例えると
PEST分析 政治・経済・社会・技術の外部環境要因を整理し、時代の風向きを読む。
3C分析 Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3点から、勝ち筋を探る。
SWOT分析

強み・弱み・機会・脅威を洗い出し、攻めるべき領域を特定する。

例えば、競合他社が「技術力」を売りにしているなら、自社は「顧客への伴走力」をミッションに据えるなど、差別化のポイントを見極めます。

author icon
藤村
社会が求めており、かつ自社だけが提供できる価値(スイートスポット)を見つけることが重要です。

Step3. 社員参加型ワークショップでの共創

MVV策定において最も重要なプロセスが、この「共創(Co-creation)」です。

策定チームだけで決めた言葉を「これが新しい指針だ」と発表しても、社員にとっては他人事にすぎません。「自分たちで決めた」という当事者意識(オーナーシップ)を持たせるために、現場の社員を巻き込んだワークショップを開催しましょう。

具体的には、部署や年次を混ぜたチームを作り、以下のようなテーマで対話を行います。

  • 「この会社に入って一番嬉しかった仕事は?」
  • 「10年後、この会社がどうなっていたらワクワクするか?」
  • 「逆に、絶対にやりたくない仕事や振る舞いは何か?」

現場のリアルな体験談(一次情報)は、バリュー(行動指針)を作る上での貴重な材料になります。また、このプロセス自体が社内コミュニケーションを活性化させ、後の浸透フェーズでの納得感を劇的に高める効果があります。

Step4. 言語化と明文化(シンプル&具体的に)

最後の仕上げは、集まった要素を研ぎ澄まし、誰にでも伝わる言葉へと昇華させる作業です。

ここで意識すべきは「KISSの法則(Keep It Simple, Stupid)」です。どんなに高尚な意味を込めても、長すぎて覚えられない言葉は機能しません。以下の3つの条件を満たしているかチェックしてください。

  1. 短いか: 一息で言える長さか(理想は15文字以内)。
  2. 平易か: 新入社員でも辞書なしで理解できる言葉か。
  3. 解釈がブレないか: 「誠実」のような抽象的な言葉を使う場合、具体的な行動例がセットになっているか。

例えば、Googleの「Don't be evil(邪悪になるな)」や、ニトリの「お、ねだん以上。」のように、シンプルで力強い言葉は、それだけで判断基準として機能します。

author icon
藤村
美辞麗句を並べるのではなく、現場の社員が口ずさめる「合言葉」を目指して明文化しましょう。

なぜ形骸化するのか?浸透を阻む「失敗パターン」

「策定して半年経ちますが、誰もMVVを覚えていません」

残念ながら、これが多くの企業の実態です。素晴らしい言葉を紡ぎ出し、デザイナーに依頼して美しいポスターを作っても、それだけでは組織文化は1ミリも変わりません。

なぜ、多くの企業でMVVは「額縁の中の飾り」になってしまうのでしょうか。失敗するケースには、驚くほど共通した3つの原因があります。自社がこの罠に陥っていないか、チェックしてみてください。

言葉が抽象的すぎて「現場の行動」に落ちない

最大の失敗原因は、言葉の解像度が低すぎることです。

例えば「誠実」というバリューを掲げたとします。この言葉自体は素晴らしいものですが、現場の解釈は人によって異なります。ある社員は「納期を絶対に守ること」だと考え、別の社員は「納期が遅れても品質を妥協しないこと」だと考えるかもしれません。

具体的な行動基準がない抽象的な言葉は、現場に迷いを生みます。「お客様のために」と言いながら、クレーム対応の基準が決まっていなければ、結局はマニュアル通りの冷たい対応になってしまうでしょう。

浸透している企業では、「誠実とは、バッドニュースこそ1分以内に報告することである」といったレベルまで、具体的な行動定義(Do/Don't)がセットで用意されています。

経営陣が体現していない「言行不一致」

次に多いのが、経営陣やリーダー層がMVVと矛盾した行動をとっているケースです。

「挑戦を称賛しよう」というバリューがあるのに、新しい企画を出して失敗した部下を、上司が会議で厳しく叱責する。あるいは「チームワーク」を掲げているのに、社長が特定の個人プレーだけを評価し、独断で物事を進める。

社員は、掲げられた言葉以上に、上司の背中を見ています。「口ではいいことを言っているが、結局は数字がすべてなんでしょ」と見透かされた瞬間、MVVはただのきれいごとへと成り下がります。浸透の鍵を握っているのは、ポスターの枚数ではなく、リーダーの振る舞いです。

評価に紐付いておらず「守るメリット」がない

3つ目は、MVVの実践が人事評価や報酬と連動していないことです。

どれほどバリューを体現して周囲を助けている社員がいても、評価されるのが「個人の売上数字」だけであれば、誰もバリューを守ろうとはしません。人は評価される行動を繰り返す生き物だからです。

「MVVを守らなくても給料が変わらない」、あるいは「MVVを無視して数字を上げた人が出世する」というダブルスタンダードが存在する限り、定着は不可能です。

author icon
藤村
MVVを本気で浸透させたいなら、それを守ることが評価され、守らないことが不利益になるという「仕組み」が必要不可欠です。

MVVを組織に「実装」する5つの仕組み

MVVが形骸化する最大の原因は「精神論」で片付けようとする点にあるとお伝えしました。では、どうすればよいのでしょうか。答えはシンプルです。MVVを企業のOSとして、業務プロセスや制度という「仕組み」の中に組み込んでしまえばよいのです。

意識しなくても自然とMVVに触れ、考え、行動せざるを得ない環境を設計する。ここでは、明日から取り入れられる具体的な5つの実装方法を紹介します。

経営トップ・リーダーが「体現者」になる

組織文化を変える最強のスイッチは、トップの振る舞いです。どんなに精緻な制度を作っても、社長が会議で一度でもバリューに反する発言をすれば、すべてが水泡に帰します。

経営陣やリーダーに求められるのは、「壊れたレコード」のように繰り返すことです。GE(ゼネラル・エレクトリック)の元CEOジャック・ウェルチ氏は、自身の考えを浸透させるために「同じことを100回言って、ようやく1回伝わる」という姿勢を貫いたと言われています。

全社総会でのスピーチはもちろん、日常の意思決定の場面で「それは我々のミッションに合致するか?」と問い続けること。そして何より、トップ自身がバリューを体現し、時には自身の失敗談すらもバリューに照らし合わせて語る姿勢が、社員への強力なメッセージとなります。

採用基準・人事評価制度への組み込み

MVVを絵に描いた餅にしないための最も効果的な施策は、評価制度との連動です。社員にとって最大の関心事である「給与・昇進」とMVVを直結させます。

具体的には、評価シートの構成を見直しましょう。例えば、売上などの「成果評価」と、バリューの実践度を見る「プロセス評価(行動評価)」の割合を50:50に設定します。これにより「数字さえ作ればいい」という考え方を排除し、バリューに沿った行動をとることが昇給の必須条件であると明確に示すことができます。

また、入り口である採用活動でも同様です。面接時のチェックリストに「変化を楽しめるか(Value)」を確認するための質問項目を設け、スキルが高くても価値観が合わない候補者は採用しないという勇気ある決断基準を持つことが、純度の高い組織を作ります。

社内報・表彰制度(MVP)でのストーリー共有

バリューは抽象的な言葉なので、具体的な「人」と「エピソード」に紐づけることで理解が深まります。そこで活用したいのが表彰制度です。

月間MVPや年間表彰を行う際、単に「売上が1位だったから」という理由だけで表彰してはいけません。「苦しい状況でも顧客のために正直に情報を開示した行動が、バリューの『誠実』を体現していた」というように、その行動の背後にあるストーリーを全社員に共有します。

社内報やSlackなどのチャットツールで、バリューを体現した社員を「今月のヒーロー」としてインタビューするのも有効です。身近な同僚がロールモデルとなることで、「あのような行動をすれば評価されるのだ」という具体的なイメージが組織全体に伝播します。

日常業務への落とし込み(1on1・会議での活用)

年に一度のイベントだけでなく、日々の業務フローの中にMVVとの接触点を埋め込むことも重要です。

例えば、上司と部下の1on1ミーティング。フィードバックを行う際に「今の君の提案は、バリューの『スピード』の観点からどう思う?」と問いかけたり、「昨日の会議での発言は『チームワーク』を体現していて素晴らしかった」と称賛したりします。会話の共通言語としてMVVを使い倒すのです。

また、チャットツール(SlackやTeams)で、自社のバリューを模したカスタムスタンプを作成するのも、現代的で効果的な手法です。「ナイスチャレンジ!」「ユーザーファーストだね」といったスタンプが飛び交うことで、称賛文化とともに自然とキーワードが刷り込まれていきます。

福利厚生やオフィス環境との連動

最後に、会社の制度や環境そのものがMVVと一貫しているかを見直しましょう。

例えば「挑戦」や「学習」をバリューに掲げている企業なら、書籍購入費の全額補助や、外部セミナーへの参加費支援といった福利厚生が必要です。また、「オープンなコミュニケーション」を掲げるなら、社長室の壁を取り払ったり、フリーアドレス制を導入したりするなど、オフィス環境もそれに合わせるべきです。

「社員の健康」をミッションに掲げているのに、残業ばかりで食事補助もない職場では説得力がありません。掲げた言葉と、会社が提供する環境(福利厚生)に矛盾がない状態を作ること。これが、社員からの信頼(エンゲージメント)を確固たるものにします。

参考になる企業のMVV事例【属性別】

他社の事例を学ぶことは、自社のMVVを策定する上で最も効率的な近道です。ただし、単に言葉を真似るだけでは意味がありません。

「なぜその言葉を選んだのか」「その言葉がビジネスにどう作用しているのか」という背景にある意図を読み解くことが重要です。

author icon
藤村
ここでは、企業の規模や属性別に、参考になる優れた事例を厳選して解説します。

大手企業(トヨタ・ファーストリテイリング)

歴史ある大企業は、時代に合わせて定義をアップデートしたり、普遍的な価値を短い言葉に凝縮したりすることに長けています。

ファーストリテイリング(ユニクロ)

出典元:FAST RETAILING WAY (FRグループ企業理念)
Statement 服を変え、常識を変え、世界を変えていく
Mission

ファーストリテイリンググループは─
■ 本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、幸せ、満足を提供します
■ 独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、社会との調和ある発展を目指します

Value ■ お客様の立場に立脚
■ 革新と挑戦
■ 個の尊重、会社と個人の成長
■ 正しさへのこだわり

非常にリズムが良く、力強いステートメントです。「服を売る会社」ではなく「服を通じて世界を変える会社」であると定義することで、社員の視座を一段高い場所へと引き上げています。3つのフレーズを畳み掛けることで、企業の勢いと変革への意志を社内外に強烈に印象づけています。

トヨタ自動車

出典元:トヨタフィロソフィー
Mission 幸せを量産する
Vision

可動性(モビリティ)を社会の可能性に変える

Value トヨタウェイ

「自動車をつくる」という物理的な製造業の定義から、「移動の自由を通じて幸せを提供する」という価値提供業へと定義を広げた好例です。「量産」というメーカーとしてのアイデンティティ(DNA)を残しつつ、目的を「車」から「幸せ」に置き換えた点が秀逸です。既存事業の枠を超えてイノベーションを起こすための、模範的なミッションと言えます。

スタートアップ・IT企業(マネーフォワード・メルカリ)

急成長するスタートアップやIT企業では、意思決定のスピードを落とさないために、シンプルで直感的な英語のフレーズが好まれる傾向にあります。

マネーフォワード

出典元:ミッション(マネーフォワード)
Mission お金を前へ。人生をもっと前へ。
Vision

すべての人の、「お金のプラットフォーム」になる。

Value

■ User Focus: 私たちは、いかなる制約があったとしても、常にユーザーを見つめ続け、本質的な課題を理解し、ユーザーの期待や想像を超えた価値を提供します。

■ Tech & Design: 私たちは、テクノロジーとデザインこそが、世界を大きく変えることができると信じています。テクノロジーとデザインの力を最大限に生かし、ユーザーに新しい価値を届け、社会を前に進めていきます。

■Fairness: 私たちは、ユーザー、社員、株主、社会などのすべてのステークホルダーに対してフェアに誠実に向き合い、オープンマインドであることを誓います。

ミッションでは「お金」というドメインと「人生」という大きな目的をリンクさせています。特筆すべきはバリューの「User Focus」です。たった2単語ですが、開発やデザインの現場で迷ったときに「それはUser Focusか?」と問いかけることができる、実用性の高い合言葉になっています。

メルカリ

出典元:Culture(メルカリ)
Mission あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる
Value

■ Go Bold(大胆にやろう)
■ All for One(全ては成功のために)
■ Be a Pro(プロフェッショナルであれ)
■ Move Fast(はやく動く)

メルカリの強さは、この3つのバリューが社内の共通言語として定着している点です。評価や称賛の場面で「今の動きはGo Boldだね」といった会話が日常的に交わされています。

author icon
藤村
覚えやすく、口に出しやすいフレーズを選ぶことが、浸透の第一歩であることを教えてくれます。

公共・その他(デジタル庁)

利益追求を目的としない公共機関においても、組織のベクトルを合わせるためにMVVは有効です。

デジタル庁

出典元:ミッション・ビジョン・バリュー(デジタル庁)
Mission 誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化を。
Vision

■ 優しいサービスのつくり手へ。Government as a Service
■ 大胆に革新していく行政へ。Government as a Startup

Value

■ 一人ひとりのために
■ 常に目的を問い
■ あらゆる立場を超えて
■ 成果への挑戦を続けます

行政機関の理念は堅苦しくなりがちですが、デジタル庁は「as a Service」「as a Startup」というIT業界の用語をあえてビジョンに取り入れました。これにより、「お役所仕事」ではなく「ユーザー中心のサービス業」として振る舞うのだという覚悟を、職員と国民の両方に宣言しています。ターゲットとなる層に響く言葉選びの重要性がわかる事例です。

コラム:個人のキャリアにも活かせる「My MVV」

ここまで企業組織の話としてMVVを解説してきましたが、実はこのフレームワーク、私たち個人のキャリア形成にも非常に有効です。

終身雇用が崩れ、会社に依存せず自律的なキャリアを築くことが求められる現代において、自分自身を「自分株式会社」というひとつの法人に見立ててみてください。あなたは、その会社の経営者として、どのようなMVVを描くでしょうか。

My MVV 内容
My Mission 自分が人生をかけて成し遂げたいことは何か? 言葉の力で、誰かの挑戦を後押しする
My Vision

3年後、5年後、どんな状態でありたいか?

場所にとらわれず働き年収1000万円を達成する

My Value

働く上で譲れない価値観は何か?

誠実であること、常に新しい技術を学ぶこと

これらが明確になっていれば、転職活動や大きな決断の場面で迷うことはありません。「年収は高いが、バリューに反する仕事」や「楽だが、ミッションにつながらない仕事」を自信を持って断ることができるようになります。

組織のMVV策定に行き詰まったときは、まず自分自身のMVVを書き出してみるのもおすすめです。

author icon
藤村
自分の軸が定まる感覚を体験することで、組織の軸を作る意義もより深く理解できるはずです。

MVVに関するよくある質問(FAQ)

最後に、MVVの策定や運用プロジェクトを進める中で、担当者がつまずきやすいポイントをQ&A形式でまとめました。

Q. MVV策定にはどのくらいの期間が必要ですか?

A. 一般的には、キックオフから完成まで3ヶ月から半年程度を見込んでおくのが理想的です。

1ヶ月程度で急いで作ろうとすると、現状分析や社員との対話がおろそかになり、現場の納得感を得られないまま進んでしまいます。逆に1年以上かけると、途中で市場環境が変わったり、メンバーの熱量が冷めてしまったりするリスクがあります。

「分析に1ヶ月」「ワークショップと素案作成に2ヶ月」「調整と明文化に1ヶ月」といったスケジュール感が目安となります。

Q. 策定プロジェクトのメンバーは誰を選ぶべきですか?

A. 経営陣だけで決めるのはNGですが、若手社員だけで決めるのもおすすめしません。「経営の視座」と「現場の肌感覚」の両方が必要だからです。

理想的な構成は、最終決定権を持つ経営メンバーに加え、現場で影響力のあるキーマン(エース社員や古株社員)、そしてこれからの時代を作る若手社員をバランスよく含めた5〜8名程度のチームです。多様な視点を混ぜ合わせることで、独りよがりではない、組織全体の総意に近い言葉が生まれます。

Q. MVVは一度決めたら変えてはいけませんか?

A. いいえ、むしろ組織の成長フェーズに合わせて柔軟に見直すべきです。

特にビジョン(中期的目標)やバリュー(行動指針)は、事業環境の変化とともに古くなることがあります。実際に、グローバル企業の多くは数年単位でバリューを刷新しています。

「一度決めたから絶対に変えてはいけない」と頑なになるのではなく、アジャイル開発のように「今の私たちにフィットしているか?」を定期的に点検し、アップデートしていく姿勢こそが健全な組織運営だと言えます。

まとめ:MVVは「額縁」から出し、使い倒してこそ意味がある

MVVは、きれいに整えられた言葉を額縁に入れて、社長室に飾っておくためのものではありません。現場の社員が日々の業務で迷ったときに取り出し、泥だらけにして使い倒すための「道具」です。

本記事で解説したとおり、浸透している企業では、会議室、商談の場、評価面談、チャットツールの中など、あらゆる場面でMVVが飛び交っています。

策定はゴールではなく、組織を変える長い旅のスタート地点にすぎません。

もしあなたが今、組織の現状にモヤモヤを感じているなら、まずは「創業の想い」を振り返り、経営陣や仲間と「私たちは何のためにここにいるのか」を語り合うことから始めてみてください。その対話の一つひとつが、やがて組織を支える強固な軸となっていくはずです。

MVVの策定から情報発信まで
採用広報を初期費用ゼロで始めるなら「リクルーティングPR-X」
リクルーティングPR-X_mv

MVVは決めるだけでは意味がありません。
採用サイトやnote・Wantedlyを使って、MVVを発信しましょう!

弊社ミズサキの『リクルーティングPR-X』なら、

  • 初期費用・月額固定費ゼロ
  • 1記事3万円~でプロがコンテンツを制作
  • 契約期間の縛りなし。いつでも解約OK

下のボタンからお気軽にお問い合わせください。

採用広報のご相談はこちら

なるほど!採用ノウハウ

採用人事に関する最新情報をお届け

最低賃金の月給計算ツール【最新版】|あなたの会社の給与は大丈夫?2025年(令和7年)10月からの最低賃金改正に対応

最低賃金の月給計算ツール【最新版】|あなたの会社の給与は大丈夫?2025年(令和7年)10月からの最低賃金改正に対応

都道府県と労働時間を選ぶだけで、最低賃金の月額を簡単に計算できるツールです。年間休日数・月平均労総日数・月平均労働時間など、労働時間は様々な方法で計算可能です。2025年10月に改正された最低賃金に対応した最新版です。毎年10月に施行される最低賃金の改正について併せて解説しています。

2025年、2026年卒高校生採用スケジュール|高卒就活の独自ルールを解説

2025年、2026年卒高校生採用スケジュール|高卒就活の独自ルールを解説

2025年卒、2026年卒(令和7年卒、令和8年卒)の高校新卒採用の独自ルールとスケジュールについて紹介します。ハローワークへの求人申込書受付開始から企業による選考開始まで、高校新卒採用で抑えておきたい日程について解説しています。

高卒採用の二次募集|スケジュールとポイント

高卒採用の二次募集|スケジュールとポイント

実は高校新卒採用には「一次募集」と「二次募集」が存在します。 高校生は9月に学校を通して応募、選考に進み内定を得ます。 この時期が「一次募集」。 そして一次募集期間終了後に、予定採用人数に足らずさらに募集を継続するか、または追加で採用活動を行うのが「二次募集」です。 今回は二次募集について解説します。

ハローワーク求人票作成のコツ|記載項目別のポイントと例文を紹介

ハローワーク求人票作成のコツ|記載項目別のポイントと例文を紹介

ハローワークの求人票には50項目以上の記載欄がありますが、その中でも特に求職者の心をつかむ重要な6項目を取り上げ、作成ポイントを紹介していきます。各例文を記載していますので、是非参考にしてみてください。 あなたの会社の求人情報をリッチ化し、応募につながる求人票に仕上げることが可能になります。

応募者との連絡にそのまま使えるメッセージテンプレート集・応募者に好かれるために必要な考え方

応募者との連絡にそのまま使えるメッセージテンプレート集・応募者に好かれるために必要な考え方

採用選考では、面接の日程調整、合否通知、書類提出の案内など、応募者とのメッセージのやり取りが多く発生します。 これらのやり取りは、応募者の企業に対する印象に関わるので、気を抜くのは禁物。 すぐに使えるテンプレートを用意しておくことで、適切なタイミングを逃さず、質の高いコミュニケーションを取ることができます。

高校新卒採用における求人の出し方|ハローワークへの求人票登録が必須

高校新卒採用における求人の出し方|ハローワークへの求人票登録が必須

高校に求人を出すための手順・やり方を解説しています。高校に求人を出すには、ハローワークで高卒専用の求人票を作る必要があります。申請方法と気を付けるポイントを併せて説明。求人票の他にも高校に送付するべき採用PRコンテンツについても解説しています。

ハローワークの文字数、行数に対応!ハローワーク求人票用の文字数カウンター&表記調整ツール

ハローワークの文字数、行数に対応!ハローワーク求人票用の文字数カウンター&表記調整ツール

ハローワーク求人票の作成時に困るのが、ハロワ独特の文字数と行数の制限。 項目ごとに縦の行数や横の文字数、全体の文字数が決まっています。 「ハローワークの求人票の作成」がより効率的にできればと想いを込めて、ハロワ求人票専用の文字数カウンター&表記調整ツールを作成しました。 是非ご活用ください!

2025年の転職市場動向予測!今知っておくべき採用市況感

2025年の転職市場動向予測!今知っておくべき採用市況感

2025年の転職市場や中途採用の市況感について知りたい企業の人事担当者や経営者の方に向けて執筆しています。 最新の市場動向や注目トレンド、業界別・地域別の採用事情、今後の採用戦略や成功のポイントまで解説します。 2025年の採用・転職市場で成功するために、今知っておくべき情報を網羅した記事です。