若者雇用促進法は、採用に関わる全ての社会人が知っておくべき法律です。この記事では、若者の採用を目指す採用担当者に向けて、若者雇用促進法の概要について解説します。法律の概要だけでなく、企業側が受けるメリットや注意すべきポイントなどを紹介いたしますので、今後の採用活動にお役立てください。
若者雇用促進法(正式名称:青少年の雇用の促進等に関する法律)は、若者の就職準備段階から就職活動時、就職後のキャリア形成までの各段階において、総合的かつ体系的な若者雇用対策を行うための法律です。
平成27年9月18日に公布され、同年10月1日から順次施行されています。
この法律は、 少子化に伴い労働力人口が減少する中、若者が安定した雇用の中で経験を積みながら職業能力を向上させ、働きがいを持って仕事に取り組んでいくことができる社会を築くことをねらいとして制定されました。
若者雇用促進法の対象年齢は?
若者雇用促進法は15歳以上35歳未満の方が対象です。 現在就業中の方に限らず、求職者やニートの方なども対象となります。
ただし、個々の施策・事業の運用状況等によっては、おおむね「45歳未満」の方についても対象とする場合もあります。
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この章では、若者雇用促進法の主な内容について解説します。
若者雇用促進法の内容は、大きく分けて3つあります。
- 職場情報の積極的な提供
- ハローワークにおける求人不受理
- ユースエール認定制度
それぞれ詳しく解説します。
ミスマッチによる早期離職を防ぐために、職業情報の積極的な提供が義務化されています。
以下は、具体的な内容です。
- 幅広い情報提供を努力義務化
- 応募者等から求められた場合は、以下の3類型ごとに1つ以上の情報提供を義務化
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(1)募集・採用に関する状況
- 過去3年間の新卒採用者数・離職者数
- 過去3年間の新卒採用者数の男女別人数
- 平均勤続年数
(2)職業能力の開発・向上に関する状況
- 研修の有無及び内容
- 自己啓発支援の有無及び内容
- メンター制度の有無
- キャリアコンサルティング制度の有無及び内容
(3)企業における雇用管理に関する状況
- 前年度の月平均所定外労働時間の実績
- 前年度の有給休暇の平均取得日数
- 前年度の育児休業取得対象者数・取得者数(男女別)
- 役員に占める女性の割合及び管理的地位にある者に占める女性の割合
「幅広い情報提供」とは、労働条件や平均残業時間などの労働条件をはじめとした応募者が求める情報を指します。
情報提供はあくまで努力義務で、可能な限り情報を提供することが求められています。
また、応募者等から求められた場合、企業は「上記の3類型ごとに1つ以上=合計3つ以上」の情報を提供することが義務となります。
企業の採用担当者は、応募者から求められた場合に備え、あらかじめ提示する情報を準備しておきましょう。
労働関係法令の違反があった企業は、ハローワークにおける求人を一定期間不受理にする仕組みがあります。
以下の規定への違反は、不受理の対象となります。
- 労働基準法に関する規定
- 最低賃金法に関する規定
- 職業安定法に関する規定
- 男女雇用機会均等法に関する規定
- 育児介護休業法に関する規定
対象となった企業はハローワークで求人の掲載ができなくなるだけでなく就職情報サイトの掲載にも関わるおそれがあるなど、採用活動に大きな影響を与えることになります。
若者雇用促進法において、若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業について、厚生労働大臣が 「ユースエール認定企業」として認定する制度が創設されました。
ユースエール認定企業として認定を得た場合、政府からもお墨付きであるというクリーンさをアピールできるため、安定性を重視して企業を選ぶ学生からの応募数増加が期待できます。
ユースエール認定制度には、
- 若者の採用や人材育成に積極的に取り組む企業であること
- 直近3事業年度の新卒者などの正社員として就職した人の離職率が20%以下
- 前事業年度の月平均の所定外労働時間、有給休暇の平均取得日数、育児休業の取得対象者数・取得者数(男女別)について公表していること
などが要件に設定されています。
詳しい要件は厚生労働省の以下のページからご確認ください。
詳細:ユースエール認定制度
ユースエール認定企業になると、日本政策金融公庫において実施している「働き方改革推進支援資金」の優遇や、公共調達において加点評価がされ、財政面でのメリットがあります。
また、厚生労働省が運営する若者の採用・育成に積極的な企業などに関するポータルサイト「若者雇用促進総合サイト」への認定企業としての企業情報の掲載や各都道府県労働局・ハローワークが開催する就職面接会への案内など、正社員就職を希望する若者などの求職者と接する機会が増え、より適した人材の採用がしやすくなります。
若者雇用促進法により、求職者に対して特定の内容の情報提供が義務付けられました。
そのため、応募者は事前に知りたい情報がある程度手に入った状態で応募してきます。
また、企業の採用担当者は、応募者から情報を求められた場合に備え、あらかじめ提示する情報を準備しておくことで、採用前の認識の齟齬や情報の非対称を防ぐことができます。
- 若者雇用促進法は、若者が適切な職に就けるよう企業へ働きかけている法律
- 若者雇用促進法の主な内容は、「職場情報の積極的な提供」や「ハローワークにおける求人不受理」、「ユースエール認定制度」
- 若者雇用促進法は企業側にも「融資や助成金での優遇を受けられる」、「ミスマッチによる離職者を防ぐことができる」などのメリットがある。
ここまで、採用担当なら抑えておくべき若者雇用促進法の概要をご紹介しました。
ミズサキでは、こうした採用担当が抑えておくべき情報の提供や採用、フォローアップの支援を行っています。
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