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【従業員数50名以下の企業必見│面接担当者向け】採用面接の流れと求職者を深く知るための質問・トーク集│質問56選

従業員数50名以下の企業必見 面接担当者向け 採用面接の流れと求職者を深く知るための質問・トーク集
  • 公開日:2025/01/12
  • 更新日:2025/02/10
藤村俊太郎
この記事を書いた人
藤村俊太郎

愛知県知多市出身。愛知県立明和高校→慶應義塾大学卒業。高卒採用・大卒採用・中途採用のプロフェッショナル。年間5000件以上の採用をマッチングさせる転職サービスの開発・運用を経験。自社採用部署における、新卒採用の立ち上げ・採用広報部署の立ち上げ・社員定着戦略/仕組みの構築を行う。採用戦略の構築とインハウス化が得意。

「面接担当になりたてで、流れが分からない」、「面接時に使える質問の引き出しを増やしたい」と思う採用担当者さんは多いのではないでしょうか。

この記事では従業員50名以下の規模の中小企業の採用担当者さん向けに、採用面接の流れ、面接の心得と求職者を深く知るための質問・トーク集をご紹介します。

採用面接は、企業にとって未来の仲間を見つける大切な機会です。
しかし、臨む気持ちの持ちようと、どのような質問をするかで、採用の結果は大きく変わります。

今すぐ使える56個の質問例を、面接の流れや状況に合わせてご紹介し、人材を見抜くポイントや注意点も詳しく解説しますので、面接で悩んでいる企業の人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください!

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採用フローにおける面接の位置づけ

面接についてご紹介る前に、まずは面接の位置づけについて。
ミズサキは、従業員50名以下の中小企業の採用フローとして下記をおすすめしています。

・ダイレクトリクルーティング中心に学生へ接触
接触時、学生への次回アクションの提案はハードルの低い「カジュアル面談」とすることで選考フローに乗る割合が高まります。

・カジュアル面談

・(書類選考)
学生のエントリー総数が多くは見込めない場合には、書類選考はなくしても構いません。

・1次面接 面接時に履歴書を持参

・2次~3次面接

・(最終面接前の面談)
採用担当の人員に余裕があれば実施することをおすすめします。
カジュアル面談担当者がこの最終面接前面談を担当し、学生の志望度合いの確認、他社選考状況を把握します。

自社の志望度合いが高まり切っていない場合には魅了付けを行います。
それでも他社の方が志望度合いが高い場合には、最終面接時期を調整します。

・最終面接

・内定者フォロー

上の採用フローでは、カジュアル面談後、最終面接前に面接が1~3回程度入ります。

 

大企業の採用フローだと一般的には、
募集活動(求人掲載など)→『カジュアル面談』→ 応募 →書類選考 → 適性テスト → 面接 → 内定
というケースが多いので、書類選考や適正テスト後に行うのが面接です。

面接は対面またはオンラインで、1回60分~90分程度で行います。
担当人員に余裕があるならば、事前にカジュアル面談や履歴書等で知った応募者の性質近い、応募者に合いそうな社員を一人同席させると良いでしょう。
面接担当はメインの進行役とこの親和性の高い社員の合わせて2名体制で行います。

面接が担っている役割は下記の3点。

・人材をよく見て、採用ミスマッチを防ぐ
・自社の魅力を応募者にアピールし、グリップする
・応募者の、選考と入職に係る不安や懸念を払拭する

人材をよく見て、採用ミスマッチを防ぐ

採用面接は、新しい仲間を迎える上でとても重要なステップです。
企業は、この面接を通して、仕事に必要なスキルや経験だけでなく、会社の雰囲気に合うかどうかを慎重に判断します。
面接で確認できることは様々あります。たとえば...↓

仕事に活かせる経験やスキル:応募者のこれまでの経験やスキルが、自分たちの仕事でどのように役立つのかを具体的に確認します。

会社の雰囲気に合うか:自社の仕事に対する考え方や大切にしている価値観が、応募者と合っているかを確認します。

求める人物像と合致するか: 自分たちが一緒に働きたいと思っている人物像と、応募者の考え方が一致しているかを確認します。

仕事への意欲: 自社の仕事に対して、どれほどの意欲と情熱を持っているのかを聞きます。

条件面での合意: 給与や勤務時間など、お互いの希望が合うかどうかを確認します。
…などなど。

履歴書や職務経歴書だけでは、その人のすべてを知ることはできません。
面接では、書類からは分からない、応募者の人柄や考え方、仕事に対する姿勢などを直接確認することができるのです。

もし、面接で応募者を正しく評価できず、入社後に「思っていた仕事と違う」と感じてしまう人が出てくると、会社にとっても、応募者にとっても良い結果にはつながりません。

面接官は、会社を代表して応募者と会い、お互いが良い関係を築けるかどうかを判断します。
そのため、面接官は、応募者を正しく評価し、会社に合った人材を見つけるという、とても重要な役割を担っているのです。

自社の魅力を応募者にアピールし、グリップする

就活をしている学生は、あなたの会社を含めた多くの企業を見ています。
内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(令和4年度)」によれば、就活生が実際に選考を受けた数(エントリーシートを提出した企業数)は、例年10~19社の人が最も多く、就活生全体の約3割を占めています。
少なくとも、5~10社ほどは選考に進もうか検討していると思っていた方が良いです

特に大手企業に比べ”ネームバリュー”では劣る中小企業の場合、いかに採用フローを通してあなたの会社への入社意欲を高めきれるかがポイントになります。

会社は応募者を見極める側でもありますが、応募者から見極められる側でもあります。
あなたの会社が応募者から選ばれるには、「あなたにこそ当社が合っている」ということを応募者へ伝え、他社ではなく自社に入社する意思決定を促す必要があります。

株式会社ディスコが発表している「就活性の企業選びとSDGsに関する調査」によると、大学新卒学生が就職先企業に決めた理由で高く出ているのが、
「社会貢献度が高い」「将来性がある」「職場の雰囲気が良い」「仕事内容が魅力的」
この要素を面接時に伝えていくことが出来るだけも結果が変わってくると言えます。

応募者の、選考と入職に係る不安や懸念を払拭する

選考離脱や内定辞退が起こるのは、この不安・懸念材料によることが多いです。
もっと言うと、入社後の早期退職やエンゲージメントの低下についても、選考段階での不安・懸念材料が原因となる場合が多いのです。

面接時にこの不安・懸念材料を確認して解決できていれば、選考離脱や内定辞退、入社後のエンゲージメント低下を防ぐことができるのです。
応募者から本心の懸念材料を引き出し、解消しきるよう心がけましょう。

面接の心構え

面接担当として面接に臨む際の考え方。
面接に対しての考え方をしっかりと持っておくことで、効果的な面接を行うことができるようになります。

面接は、英語だと「interview」
求職者にインタビューをするということ。
つまり、いかに「聴く」ことができるか。これが大事なのです。

一般的な面接の構造見る人ー見られる人が浸透してしまっていますので、
意外にも「しっかりと面接で話を聞いてもらえた」と感じる求職者は少ないもの。
面接を通して「しっかりと聴く」ことができれば、そこで既に他社と差別化できています。

相手の状況を想像し、考えること。これが深く聴くということ。
聴くこと、インタビューの鍵は”好奇心”。関心を持つことです
興味深い会話が生まれる、好奇心がある、というような「関心を持てる」ということはつまり、面接担当であるあなたに”思い込みがない”ということ。

求職者の話から学びを得る姿勢で臨むことができれば、”聞かずとも”求職者は話してくれるようになり、結果として双方にとって良い状態が生まれるのです

話を深く聴き、共感し、重要感を与えられるよう心がける。これが面接に臨む際の心構えです。

反対に、だめな聞き手は「聴く」ということができていないことになります。
下記のような言動はとらないよう注意しましょう。

面接時のNG行為

・話をさえぎる
・言われた言葉に対して、あいまいだったり筋が通らない反応をする
・時計、部屋の他の場所など、話し手以外を見る
・落ち着きがない:テーブルをトントン叩く、姿勢を頻繁に変える、ペンをカチカチする

面接前の準備│採用人物像・行動特性を用意しておく

ここからお伝えしていく面接の質問は、「自社に合っている人材」なのかの見極めにも使っていきます。
そのために、面接官は自社の採用人物像と採用人物像の持つ行動特性を整理しておくことが大切です。
この人物像と行動特性を確認するための質問をしていくのです。

採用人物像の作成については、下の記事が参考になれば幸いです。

 

さらに、採用人物像が持つ行動の特性を書き出して整理します。
採用したいターゲットは会社ごとに様々ですが、一般的に言われる”活躍人材”の持つ特性は下のもの(スペンサー&スペンサーのコンピテンシーモデル参考)。

一般的な活躍人材の一般的な”活躍人材”の特性

領域

項目
達成・行動 達成志向
秩序、品質、正確性への関心
イニシアチブ
情報収集
援助・対人支援 対人理解
顧客支援志向
インパクト・対人影響力 インパクト・影響力
組織感覚
関係構築
管理 他者育成
指導
チームワーク、協力
チームリーダーシップ
知性 分析的思考
懸念的思考
施術的、専門職的、管理的専門性
個人の効果性 自己管理
自信
柔軟性
組織コミットメント

次に、この採用ターゲットの要素や、上のような能力を持つ求職者が見せる行動、考え方の特性を洗い出します。
下の表を埋めて整理しましょう。

 

この過程を経て、あなたの会社オリジナルの”質問”が生まれてくるでしょう。

質問時のポイント

意図や意味が乗っていない質問をただしたり、闇雲に深堀るということはないようにしましょう。

面接では、応募者の語る成果や結果ではなく、”プロセス”を見るようにします。
結果や成果が、自社の環境、サービスでも再現性のあるものかどうかを確認するためです。
応募者のこれまでの経験や仕事には”PDCA”のサイクルがあるので、↓の要素を軸に内容を把握していきます。

Plan:「計画、きっかけ」

Do:「行動」

Check:「振り返り、結果」

Action:「改善、学び」

たとえばCheckの情報が面接時に出てきたら、その結果を出すためにとった行動とそのきっかけ、また結果から得られた学びがどのようなものだったかも確認します

この深堀りの際に使えるのが、5W1Hを聞くテクニック

Why:「なぜ、目的」→行動の源泉が分かる。自走型/指示遂行型。

Who:「誰に対して、どんな人と」→自社のお客さん、社員に置き換えると再現性の有無が分かる。

What:「何を」→アイデア、思考のレベルを確かめられる。

When:「いつ、どれくらいの期間で」→推進力、計画性が分かる。

How:「どのように」→実行力、まわりを巻き込む力、調整力が分かる

例えば、「サークルで新歓担当となり、新入生の入部者数を前年比120%にした」というエピソードが出たら、5W1Hで深堀り。

応募者が新歓担当となった背景、どのような方法で成果を出したか、方法を思いついたきっかけ(自分で決めた?先輩から言われたことだった?)を知ることで、人材の特性、傾向の解像度を高められます。

面接の流れ

ここまでで、面接の準備が大方完了しました。
ここからは実際の面接の流れと、面接で使える質問、トーク例をご紹介します。
面接は、大きく分けて以下の3つのパートで構成します。

・面接前半:お互いをよく知る時間+基本情報+経歴の確認

 ・面接中盤:魅了付け、または見極めるためのトークと質問

面接終盤:就活状況、希望条件、懸念点を確認する時間

面接前半:お互いをよく知る時間+基本情報+経歴の確認

 

・アイスブレイク: 「今日は来てくださってありがとうございます。リラックスしてくださいね。よろしくお願いします」
というような、面接の緊張をほぐすための軽い会話をします。

・互いの自己紹介: 面接担当者のこれまでの経験やスキル、なぜこの会社に入社したのか、今後力を入れたいと考えていることなどを話します。
この際、
「面接前に打ち解けられたら、と思っています。まずは私から簡単に自己紹介しますので、続けて〇〇さんも自己紹介していただいてもよいですか?」
というように、面接官から最初に自己紹介を行い、応募者に続けて自己紹介してもらうように促します。
自己紹介では、求職者から引き出したい話の分野をまず自ら入れて話すことがポイントです。
例:学生時代に力をいれていたことを聞き出したい場合には、自分から学生時代に頑張っていたことを自己紹介として話す。

・求職者の自己紹介から経歴や思考パターンを深堀り:
互いの自己紹介を終えたら面接を開始。
「さっそく面接ということで何点か質問させていただきます。今お話いただいた~」
と入ると面接に自然な流れで、話しやすい空気感のまま切り替えられます。
自己紹介で集めた大まかな情報から、さらに聞いていきたい部分を最初に質問していきます。

この際のポイントは、会話が弾むようになるまで、最初のうちは「はい/いいえ」またはすぐに回答のできる閉じた質問(クローズドクエスチョン)にすること。
例:大学で頑張ったことはなに?というような受け手側が考える必要のある開かれた質問ではなく、「大学時代はバイトをしていた?」というような応えやすい質問からする。

私が面接を担当するときには以下の項目を聞くことが多いです。

・現在の就活の段階:内定があるのか、会社を見始めたところなのか、求職者の現在地を把握します。

・高校、大学の受験:志望理由、一般受験or推薦、受験エピソードを通して努力経験を確認します。

・中学、高校の部活動:下で聞く大学の活動と合わせることで、一貫して長く続けるタイプなのか、好奇心が高くいろいろなことに取り組むタイプなのかを時間軸を長くとって検証することができます。
もともと陸上をしていたけどチームスポーツもしたくて高校からはバレー部に入りました、というように応募者の価値観の移り変わりを把握できることもあります。

・ゼミ、サークル、バイト:活動の内容、コミュニティの中でどのような役割を担うことが多いか。力を入れているケースが多いので深掘りすることで、応募者のモチベーションの源泉や人物像が明確になります。

・友人評:まわりの人からどのような人であると言われているかを聞くことで、客観的な求職者の印象を確認できます。この時点で面接官であるあなたが受けている印象との相違があるかを判断します。相違があればその原因が分かる質問を重ね、正確な求職者の情報を収集します。

・短所:友人評を聞くと、多くの場合は求職者の「プラスの点」が挙がります。ここでマイナスな点も確認することで、求職者の人物像を具体的なものにします。

ここまでで、応募者の特性におおまかなあたりをつけることができます。

面接中盤:魅了付け、または見極めるためのトークと質問

 

前半部分でつくられた応募者の特性から、「是非採用したい人物」であれば中盤以降は魅力付けのトーク、質問を展開するようにします。
また、この時点で「不採用かも知れない」という状態であれば、採用に至るために必要な要素(「これがあればOK!」な要素があるかを確認する)を中盤以降質問し、取りこぼしなく拾いきれるようにします。

この際、求職者からの質問の回答に合わせて、実際のあなたやあなたの会社の様子を紹介し、より求職者に入社後のイメージを持ってもらえるようにするとベストです。
例:モチベーションを聞く→回答がある→面接官が会社でモチベーションの高まる場面を伝える

中盤面接時の質問のポイントは、
「求職者の理想の将来像」→「志向性」「自主性」を将来像の実現の戦略の一つとしてとらえる→「責任感」、「ストレス耐性」で戦略の裏付けをとること。
そして、
求職者に対して「なぜ君にこそ」入社してほしくて、「今がベストなタイミング」なのかを伝えること

なぜ君で、なぜ今かを伝えらるようになるには、求職者の考えと特性、スキルを十分知らなければなりません。
「君には〇〇な思いがありますね。それは自社で△△のように活かされるんです」
「ちょうど今の会社は〇〇なタイミングで、だからこそあなたにぴったりなのです
」というように...。

この一連の流れで、ただ求職者を見極めるだけでなく。あなたの会社や組織が、求職者の理想の将来像実現のために”何ができるか”を一緒に考え伝えること。
面接を、求職者の将来設計とその意思決定をサポートする場にすることです。
こうすることで面接官と求職者が互いにWIN-WINの面接ができるのです

◇ビジョンを聞き出す質問

質問例
・10年後、30を過ぎたくらいでどのような仕事/プライベートをしていたいですか?
・時期は問わず、将来の夢や目標はありますか?

活躍人材に近い回答パターンは、

・自ら企画してチームの中心として働いていたい。
・若いうちからマネジメントを経験したい

など、将来の夢や目標が具体的にあること。
将来の夢や目標が具体的にある求職者は、理想の将来像の実現のために仕事に取り組めますので、エンゲージメントが高い傾向にあります。

◇志向性を確かめる質問

質問例
・働くうえで、あなたのモチベーションを高めるものは何ですか?
・どのような環境で働きたいですか?

中小企業で、活躍する人材、”長く続けられる”人材の傾向は、回答から以下の分類ができる方と経験上考えています。

・仕事のやりがい重視型(社会貢献、自身の納得感を重視している回答が多いケース)
・成長・キャリアアップ重視型(成長してどうなりたいかまで具体的に回答があるケース)
・給与重視型(ばりばり働いて稼ぎたい、といった回答)

◇仕事に対する考えを知る質問

質問例
・就活をしている現時点で、なぜ働く/働こうと考えていますか?
・仕事選びの軸、基準はどのようなものですか?

活躍人材に近い回答パターンはこちら

・スキルを身に着けたい。一人でやっていける総合的な力と経験を積みたい。
・会社やチーム目標に共感している

◇自主性を確かめる質問

質問例
・これまでで一番苦労した経験は何ですか?
・過去にチームで何かに取り組んだ時、どのような役割に立つことが多かったですか?
・(回答していただいた)ビジョンの実現のために、これからどうしていきたいと考えていますか?
・働き方として、与えられた仕事をこなしていくのと自分で仕事をこなしていくのと、どちらが合っていると思いますか?

活躍人材に近い回答パターンはこちら

・自ら目標、課題を設定した経験がある(受験勉強やサークル、バイトでの目標設定と課題発見。それに対するアプローチを自分なりに考えることができる)
・行動量の多いエピソードがある(目標達成のためにがむしゃらに取り組んだ話)
・ビジョンに対して今後どのように努力していくかが言える
・一定期間続けた努力がある
・当事者意識がある(自分が何かを変えたい、良くしたいと考えている)

◇責任感を見極める質問

質問例
・過去に大きな失敗をしたことはありますか?それはどのように乗り越えましたか?
・数年単位で長く続けているような経験はありますか?それはなぜ続いていますか?

活躍人材に近い回答パターンはこちら

・ゼミ、サークル、バイト等種類は問わず、最後まで粘り強く成し遂げたことがある。
・諦めない性格。負けず嫌いな性格
・他人のせいにしない。言い訳がない。

ポイントは、求職者の将来の夢やビジョンを前提に質問を行い、回答に整合性がとれているかを確認すること。
ズレがある場合には求職者に伝えてあげると、求職者にとっても”気づきのある”有意義な面接となり、結果として魅了付けに繋がります。

また、成績や結果については、再現性のある過程を経ているかを確認します。
エピソードを抽象化した結果、自社の仕事で再現することで成果が見込めるかを判断します。

◇ストレス耐性を確認する質問

ストレス耐性について見極めるためには、まずストレスに対してどのように受けとり、対処をしているかということから知ることからです。

ストレス耐性に関する能力は以下の5つ。
自社に必要なストレス耐性の能力を確認し、求職者がその能力を持っているかを確認しましょう。

1.感知能力
ストレスそのものを感知する能力。
感知能力が低いと、ストレスそのものを感じにくいので、一般的にストレスのかかる環境でも耐性があると言えます。

質問例
・ストレスを感じるのはどういう場面が多いですか?
・組織で活動する際に、どのようなことにストレスを感じましたか?

2.割り切る能力
クレームや𠮟責などのストレス要因に対して、ひどく落ち込んだり傷つくことなく前向きに受け取ることができたり、「こういうこともある」と割り切れる耐性。

質問例
・これまで部活などで理不尽な要求を受けたことがあると思いますが、その際はどのように感じましたか?
・お客様から無理な要求を受けた際、どのように対処しますか?

3.対処能力
ストレス要因に対して、それを解決したり改善するために考え動くことのできる能力。
ストレスのかかる要因自体をなくすことのできる能力ですので、まわりの社員への好影響もあります。

質問例
・これまでで一番大きな挫折経験と、それをどのように乗り越えたのかを教えてください。
・難しい課題にあたっている際には、まず何から始めますか?

4.変換能力
ストレスそのものをプラスに変換して捉えることのできる能力。ポジティブさです。

質問例
・時間をかけて取り組んできたようなものが失敗したときは、どのように感じますか?
・合わないな、という人が周りにいたら、彼らをどのうようにとらえますか?

5.容量の大きさ
ストレスに対する経験値が高く、通常のストレスを苦としない能力です。
これまででストレスを感じる場面を聞くことで経験値をはかります。

質問例
・これまでにリーダー経験はありますか?その際に苦労したことはどのようなものですか?
・一番緊張した場面はどのようなものですか?

◇努力、継続力を確認する質問
努力の源泉と種類を確認することで、何が行動の動機となるかを確認します。
人のモチベーションのタイプは大まかに下の3種類↓

・影響を与えたい動機(コミュニティ内/コミュニティ外)
・協調したい動機(周囲と仲良くしたい)
・達成したい動機(数字を追いかけることが好き)

質問例
・今までで一番努力した経験は何ですか?
・努力の源泉はなんですか?
・始めてみたものの、長続きしなかったものは何かありますか?

面接終盤:就活状況、希望条件、懸念点を確認する時間

 

面接の終盤では、就活状況、希望業界を改めて確認します。
就活状況、希望業界は下記を確認。
・就活の現段階での状況(面接を受け始めているところ?会社の絞り込みを終えたところ?)
・希望業界、職種とその理由(複数回答がある場合には優先順位を確認)
・中小企業の志望度合(大手よりも志望する理由があればよりOK!)
・選社基準
・自社に対して、魅力に感じている点
・自社の志望度合い(10点満点だとすると、何点?)

自社の志望度合いの確認についてを詳しく解説します↓

質問例
もし自社から〇〇さんに内定を出したとしたら、迷うことなく入社するが100点として、今何点ですか?

この質問を通して、求職者があなたの会社に対して感じている最後の不安材料、知りたい情報を把握していきます。

求職者からの回答で「90点」と返ってきた場合には、

質問例
入社を決めきるための残りの10点は、何が要因ですか?

と深堀していきます。

さらに、ここまでの質問で把握している選考中の他社についても、志望度の点数を確認していきます。
経験上、この100点までに届かない要素は、求職者からの要望である場合が多いです。
たとえば、「もっと社員の人を知りたい」「仕事内容を詳しく知りたい」など。

他社との差、そしてあなたの会社に入社を決めきるまでに必要になってくる要素が見えてくるはずです。
この要素についてはしっかりと記録をし、今後の面接や選考後のフォロー時に解消していくようにします。

その後、ここまでの求職者とのやり取りから、あなたの会社の事業内容、企業理念、仕事内容に結びつくものがあれば、それと絡めて採用に係る自社の説明を行います。
企業がどんな事業をしているのか、自社の求める人物像などについての説明です。

自社の説明を終えたら、応募者からの逆質問を受け付けます。
ない場合にも必ず出してもらうようにしましょう。
「選考や入社後に不安なことや懸念点があれば、ぜひご質問ください」と促しましょう。
逆質問があれば回答します。


回答を終えたら、最後の質問として、「就活の終了条件」を聞きます。

質問例
人によって就活を終える条件って様々ですよね。
時期で決めていたり、この会社まで受けきったら就活を終えるなど。
この就活の終了条件は、〇〇さんの場合どう設定していますか?

求職者の最終的な意思決定は、どのような状態になるとなされるかを把握することで、最後の求職者へのフォローの方法を決めることができるのです。

最後の最後に、条件面の確認と今後のスケジュールの共有をして、面接は終了です。
以上が大まかな面接の流れ。
会社によって質問は変わりますし、合っている流れや形は様々。
一つの参考としていただければと思います。

その他にも、面接に使える考え方とトークについては下の記事でも紹介しています。
是非ご確認ください!

まとめ│各フェーズごとのトーク例、質問集

最後に、ここまでで出てきていないトーク、質問をまとめました。
この各トーク・質問は、先ほどの面接の流れに追加したり、修正して組み込むことで、自社に合った形で使用していただければと思います。

面接終盤:就活状況、希望条件、懸念点を確認する

面接中盤:魅了付け、または見極めるためのトークと質問

面接終盤:就活状況、希望条件、懸念点を確認する

 

ミズサキでは、こうした面接ノウハウのお伝え、選考フローの作成を行っております。
ご相談は無料で承っていますのでお気軽にお問合せください。

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